【CRI時評】中国経済は「幸先良いスタート」、春節休暇のデータが示す

2023-01-29 10:37:55  CRI

 全国の国内旅行者数は前年同期比23.1%増の延べ3億800万人、国内観光収入は同30%増の3758億4300万元(約7兆2000億円)、映画の総興行収入は同11.89%増の67億5800万元(約1300億円)、全国の出入国者数は同120.5%増……。中国が発表した旧暦卯(う)年の春節(旧正月)休暇に関する最新のデータは、中国経済が「幸先の良いスタート」を切ったことを示している。

 消費は長年にわたって中国経済をけん引する第一の原動力だ。しかし国内で新型コロナの流行が散発多発した2022年の経済成長に対する最終消費支出の寄与率は32.8%で、投資の50.1%に及ばなかった。昨年末に開催された中央経済活動会議は、23年に消費の回復と拡大を優先する方針を明確に示した。新型コロナの予防・抑制が新たな段階に入り、各地では「消費券(クーポン)」の配布や年越しグッズのセールイベント「年貨節」など一連の消費刺激策が打ち出され、商務部は23年を「消費促進年」と定めている。

 今年の春節期間中に化粧品や各種飲料、生鮮水産物などの「海外製年越し用品」がよく売れたことは、中国という大市場の独特な魅力を示し、外資の中国市場深耕への自信を増した。

 同時に、多くの中国人観光客が出国先で春節を満喫した。ある旅行予約サイトによると、春節期間中のアウトバウンド旅行注文は前年同期比640%増だった。ある海外メディアは「何百万人もの中国人観光客の到着が、世界のホテル、観光業、ビジネスの着実な回復を後押しするだろう」と指摘した。

 中国の消費市場を観察する窓口の一つである春節休暇の消費がにぎわったことは、通年の経済を押し上げるための幸先の良いスタートであり、中国の消費市場の粘り強く潜在力に富むという特徴は変わらず、消費の発展が長期的に上向くというファンダメンタルズも変わらないことを改めて物語る。

 国連が25日に発表した見通しによると、23年の世界経済の成長率は22年の約3%から1.9%に鈍化する一方で、中国経済の成長率は4.8%に加速し、地域経済成長のけん引力になる。

 国際環境は引き続き複雑化・変化し、国内経済回復の基盤はまだ十分に強固ではなく、国内経済を全体的に好転させるにはさらに多くの努力が必要だが、中国人民には23年の経済の持続的回復を促す自信と能力がある。(CRI論説員)

ラジオ番組
KANKAN特集