北京
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中国東部山東省済南市には、乗客がメッセージを綴った付箋(ふせん)を天井いっぱいに貼り付けた一台のタクシーが走っています。このタクシーは、乗客が願い事をしたり、気持ちをシェアする場所となっているとのことです。
2019年から続く新型コロナの影響で、タクシーの乗客は激減し、運転手の周文昌さんは苦境に陥っていました。2021年春、周さんは付箋に愛する妻へのメッセージを書いて車内に貼り付け、毎日それを見ながら自分を叱咤激励(しったげきれい)して、仕事に取り組んでいました。すると、これを見た乗客が自分の気持ちを付箋に書いて、同じように車内に貼り付けました。周さんは乗客のためにペンと付箋を用意し、自分の車を「ロマンタクシー」と名付けました。
これまでの2年間で、学生、教師、子供など、様々な乗客が書いたメッセージが天井いっぱいに貼り付けられました。「ロマンタクシー」は、乗客たちに感動と温もりを与えています。この小さな移動空間で、たくさんの人々が気持ちを交わし、励まし合っています。(任春生、MN)