【CRI時評】アフリカに対する米国の8年ぶりの約束は実現するのか

2022-12-20 14:52:01  CRI

 米国が最近、第2回アメリカ・アフリカ首脳会議を招集した。これは米国が8年ぶりに行うアメリカ・アフリカ首脳会議でもある。今回の首脳会議は、形式上は盛大なものだった。米国はバイデン大統領、ブリンケン国務長官、オースティン国防長官が顔をそろえ、アフリカからは49の国と地域の指導者がワシントンに赴いた。ホワイトハウスは、今回の首脳会議は米国のアフリカとの関係を深めるという約束を強調するものだと発表している。バイデン政権は今後3年間に少なくとも550億ドルの対アフリカ投資を行う計画だ。

 だが、米国のアフリカへの援助は、口で言うことと実際にすることの間に巨大なギャップがあるのが通常だ。今年の8月、米国のブリンケン国務長官が南アフリカで米国の対アフリカ戦略を発表した際、アメリカ・アフリカ首脳会議開催の目的は米国のアフリカ大陸に対するコミットメントを強調することだと発表した。だが、「パワーアフリカ」計画を例に取ると、2013年6月、当時のオバマ大統領が南アフリカを訪問した際にこの計画を発表し、「アフリカのまだ暗闇に包まれた地域を電灯でともさなければならない」と言明した。だが、2020年末時点で、実際の発電量はコミットした4分の1にも満たない。

 2014年に開かれた第1回のアメリカ・アフリカ首脳会議に目を向けてみよう。当時、オバマ大統領はエイズと闘うための資金提供などを含む対アフリカ投資の増額を約束したが、その後、米国はアフリカのエイズ予防・防止プロジェクトに対する資金援助を削減すると共に、その他の対アフリカ支援プロジェクトも削減した。

 8年後の、バイデン政権のアフリカに対する約束も、同様に疑問符が付く。550億ドルの投資はアフリカの50カ国に分配され、しかも3年に分けて執行される上、来年ようやく予算に組み入れられ、執行されるのは再来年になってからだ。しかも、共和党が過半数を占める議会下院で可決されるかどうかという問題も抱えている。

 現在のアフリカにとって、最も必要なのは大国による誠意ある支援だ。ブルームバーグは、米国がアフリカ諸国の指導者を歓迎する目的は、米国がアフリカを軽視しているというイメージを転換させるためだと述べている。仮に本当にそうなら、米国は真にアフリカを尊重し、アフリカのために多くのことを行い、アフリカの人民に心からの誠意を感じさせ、行動でアフリカの信頼を勝ち取ることが必要だ。(CRI論説員)

ラジオ番組
KANKAN特集