カタールでサッカー場を建てた!

2022-12-08 15:17:10  CRI

 世界中が盛り上がりを見せるFIFAワールドカップ・カタール大会。中国は、残念ながらワールドカップに出場することはできなかったのですが…、実は、大会開催の裏側で、さまざまな活躍をしていました。


 もちろん!中国のサッカー人気はとても高いです。普段から、国内に限らず、海外にひいきのチームや選手を持っている中国人も少なくないです。このAちゃんは、アルゼンチンのメッシ選手が好きです。

 そして、今回のカタール大会と中国には、本当にたくさんのつながりがあります。SNSなどでは皮肉を込めて「中国からカタールへは、中国代表チーム以外に行くべきものはすべて行った」と言われているほどです。

 決勝と表彰式の舞台にもなるこの会場は、全体の外観デザインが、器のボウルのような形状となっていることが特徴です。このワールドカップとカタールの未来の都市計画のシンボルとも言えるスタジアムの建設を請け負ったのは、中国の建設大手・中国鉄建国際集団です。

 中国は2013年に「新シルクロード経済ベルト」と「21世紀海上シルクロード」を含む「一帯一路」イニシアチブを世界に提案しました。これまでの約8年間で、カタールを含めて、140の国と32の国際組織が参加し、2000以上のプロジェクトが展開されています。

 2016年に、中国鉄建国際集団はこのスタジアムの建設プロジェクトを競争入札で落札しました。中国企業がワールドカップ会場の建設工事を、設計から調達、建設まですべて請け負ったのはこれが初めてでした。

 中国企業による建設ということで、ルサイル・スタジアムの照明や電力・通信システムなどには中国の製品や技術が多数使われています。

 それから、中国が手がけたのはスタジアムの建物だけではありません。インフラ大手の中国電力建設集団(中国電建)がカタールで太陽光発電所の設置を手がけていて、それらの発電所が  大会中の電力供給を支えています。

 競技用品やグッズもそうです。ワールドカップ公式試合のボールから、マスコットキャラクター「ライーブ」のグッズまで、ほとんどが中国で生産されています。主な生産地は、中国の日用品取引の中心地である浙江省義烏市で、関連グッズの70%が義烏で生産されているということです。

 実は、これらの商品を運ぶために、中国からカタールの首都ドーハまでを結ぶサッカーワールドカップ専用の海運路線が大会の2カ月前から開通していました。

 義烏市の税関による統計では、今年1月から10月までに義烏から輸出されたスポーツ用品の総額は48億5千万元に上っています。日本円にして約940億円です。

 ところで、この義烏市に関する言葉で、「義烏指数」というものがあります。「義烏指数」というのは、義烏の商品売り上げを元にした、経済や政治の動向を占う指数です。

 たとえば、クリスマス用品の売り上げを見れば、世界の今年のクリスマスの盛り上がりが分かります。それから、アメリカの大統領選挙の応援グッズも義烏で生産されるので、その売れ行きから、どの大統領候補が優勢なのかということまで見えてくるわけです。

 この「義烏指数」は、あくまで民間の中で言われている非公式のものではあるのですが、世間の空気に流されることなく、実際の数値や感覚を元にしたものであることから重要視されています。

 そして気になる今回のワールドカップについてですが、「義烏指数」によれば、優勝に最も近いのは、イングランド、ブラジル、アルゼンチンの3カ国とされていました。

 また、カタール大会でFIFA・国際サッカー連盟とスポンサー契約を結んでいる企業は14社ありますが、うち4社が中国企業です。

 中国企業からの協賛金は国別で最も多い約14億ドルとなっています。中国企業がワールドカップのスポンサーになったのは2010年の南アフリカ大会が初めてでしたが、当時のスポンサーは太陽電池の企業一社だけでした。この太陽電池の企業は、2010年の大会をきっかけに世界のメディアからの注目度が急上昇して、時価総額が5億6000万ドル増えるなど大きな成功を収めました。このことが、中国企業がワールドカップに注目するきっかけとなったと言われています。

 今回のカタール大会にも、勝敗を予想する動物がいるってご存じでしたか?

 それは、パンダです!なんと、日本対ドイツ戦や日本対コスタリカ戦も的中させていました。パンダといえば、実はワールドカップの開幕直前に、中国の四川省からカタールのドーハに、2頭のパンダが到着しました。雄の「四海(スーハイ)」3歳と、メスの「京京(ジンジン)」4歳です。2頭はこれからカタールに15年滞在する予定なので、いつか会いに行ってみたいですね。

 それにしても、パンダがサッカーの勝敗を予想するというのは、非常に納得できますね。なぜなら、パンダは白黒がはっきりしていますから!(笑)

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