【観察眼】中日の若者が他年齢層より相手国に好感を持つ、そのワケは?

2022-12-02 21:17:29  CRI

 中国国際出版集団と日本の言論NPOが共同で実施した年に一度の「中日共同世論調査」の中国側調査結果が11月30日、北京と東京で同時に発表された。その中で、若者の回答に注目が集まった。


中日共同世論調査の報告書

 今回の調査では、中国の若年層(18~35歳)の日本に対する印象や中日関係の未来についての見方が、ほかの年齢層より前向きであることが分かった。中国の若年層の回答者のうち、日本に「良い印象」または「比較的に良い印象」を持つ人の割合は全体の39.1%を占め、各年齢層の平均値(35.2%)を上回った。また、中日関係の未来について、若年回答者のうち、「良くなる」または「どちらかといえば良くなる」と回答した人は28.4%で、各年齢層の平均値を5.1ポイント上回った。今回の調査の日本側のデータはまだ公表されていないが、日本側が初歩的に明らかにしたところによると、日本の若者の回答も同様の特徴を示しているという。

 実は、日本の若者の対中印象や中日関係に対する見方も、日本の内閣府が今年初めに発表した対中好感度に関する調査結果から垣間見える。それによると、日本人全体の中国に好感を持つ割合が20.6%であるのに対し、若者(18~29歳)を取り立ててみると、41.6%と他の年齢層を大きく上回り、各年齢層の平均値の2倍となった。また、現在の中日関係を「良好」と考える日本の若者は22.3%で、各年齢層の平均値を8ポイント上回り、今回の中国側の調査結果と呼応した形となった。

 日本の若者の対中印象にこのような特徴が見られた背景には、中国の発展があるといえよう。今の日本の若い世代は、日本経済の高度成長期を経験していない。彼らが経験したのは日本経済の衰退と中国経済の台頭であり、彼らは中国が先進諸国を追い抜き、米国に次ぐ世界第2の経済体になる過程を目の当たりにしてきた。日本の若者は、上の世代よりも中日両国の国力の変化を冷静に受け止め、客観的に見ている。

 1970年代末の中国の改革開放実施以来、中日両国の経済貿易関係は日増しに密接になり、人的往来も拡大し、日本の若者は学校や会社、日常生活のさまざまな場でますます多くの中国人、中国の商品などに接するようになってきた。ここ数年、モバイルインターネットやニューメディアの成長に伴い、中国製のスマートフォンなどの電子製品、ゲーム、ソーシャルアプリも日本の若者に愛用され、特に動画アプリ「TikTok(ティックトック)」やオンラインゲーム「原神」などが絶大な人気を呼んだ。身近にいる中国の人、コト、モノが日本の若者の中国に対する認識を深め、多分野から対中好感を促しているとみられる。

 一方、中国の若者の対日好印象について、中国国際出版集団の責任者は、「若者はインターネットの活用に長けているため、他の年齢層に比べて情報を得る手段が豊富であるほか、相手の立場に立って物事を考え、相手のことを深く知りたがる人が多い」と分析している。日本の若者にも同様の特徴があるだろう。中日両国の若者は、インターネットを活用して相手国に関するさまざまな情報を写真や文章、映像によって知る。そうする中で、相手国に対する彼らの印象や興味が形成されていくのだ。

 若者は両国関係の未来を担っている。中日双方の世論調査の結果から、両国関係には今後も大きく発展する余地があることが読み取れる。先月、中国の習近平国家主席がタイのバンコクで日本の岸田文雄首相と会見した際にも、「中日双方は長期的な視野を持って、青少年交流を積極的に展開し、相手への客観的かつ前向きな認識を構築し、民心の通じ合いを促進しなければならない」と指摘した。今後、中日両国が新型コロナの影響を徐々に克服し、各分野における人的往来が再開・拡大されれば、両国の若者を含む各年齢層、各業界の人々は、より多くの対面交流の機会を得ることになるだろう。そうなれば、さらなる民心の通じ合いと好感度の向上につながるとみられている。

 もちろん、中日関係を改善し、発展させる道には、いまだ多くの制約要因が残っており、双方が協力して一つひとつ乗り越え、解決する必要がある。今回の「中日共同世論調査」の中国側調査結果でも、歴史問題、領土紛争、日米同盟が中国の回答者の中日関係に対する認識に影響を与えていることが分かる。中日両国は今年、国交正常化50周年を迎えたが、中国側回答者は「これまで50年の両国関係の発展は期待どおりになっておらず、今後は平和的発展をテーマにした中日協力を強化するために多方面の努力が必要だ」と考えている。(CMG日本語部論説員)

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