百年老舗〜菓子屋稲香村の「零(ゼロ)号店」

2022-11-25 17:39:46  CRI

 北京人に菓子店の名前を尋ねたら、大半が「稲香村」と答えるでしょう。

 北京稲香村は1895年に創業しました。中国の北方地域において南方の食品の生産・販売を始めた最初のお店です。お菓子以外にも、お肉の加工品や冷凍食品、ちまきなど、中国ならではの商品600種類以上を扱っています。

 ところが、「創業の味を厳守する」「自然の原料しか使わない」という経営理念が仇となり、特に若者の間では「古くさい店」というイメージが定着してしまっており、新規顧客の獲得が長年の課題でした。

 そんな稲香村に今年、大きな変化がありました。

 「稲香村零号店」なる店舗がオープンしたのです。

 よく中国版インスタグラムとも呼ばれるSNS「小紅書」でも、大勢の人々がこのお店のことを書いていました。というわけで、さっそく零号店に行ってきました!

 稲香村零号店があるのは、北京市中心部の東四北大街152号です。カウンターでまず目を引くのは、「ナツメの花のケーキ」。このケーキは、伝統菓子である「ナツメの花のケーキ」の形をそのままに、西洋菓子の製法を取り入れた意欲作。中国の要素を、西洋の技術によって表現した、まさに全く新しい一品です。このお店の一番人気だそうです。

 他にも、零号店の限定商品はたくさんあります。柿の形、龍頭門環(龍の形のドアの取手)の形、獅子像などなど、北京の要素がモチーフになった、きれいなお菓子でいっぱいです。

 なんと、点心専門の調理師が店内でお菓子を作っています。こんなに間近に見られるなんて、びっくりしました!

 まったく新しい方法を取り入れながら、伝統の味を守り続ける稲香村のイノベーションの象徴が、この零号店です。

 ぜひ、北京土産のリストに加えてみてください。

 北京稲香村零号店

 場所:北京市東城区東四北大街152号

 電話:86-10-64062806

 営業時間:8:30〜20:00

ラジオ番組
KANKAN特集