北京
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23/19
セルビアのアナ・ブルナビッチ首相がこのほど、首都ベオグラードで中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)の独占インタビューに応じました。
ブルナビッチ氏は5年前、セルビアの首相に就任し、今年8月、再任を果たしました。
ブルナビッチ首相は、3期目となる今回の任期中に、政治的・経済的な面も含め、中国とセルビアのパートナーシップを強化していくことに期待を寄せています。ブルナビッチ首相は「この政権の任期中に、人工知能の開発に力を入れ、バイオテクノロジーやバイオエンジニアリングで欧州の上位に食い込むことを目指している。この分野においても、中国とのより緊密な連携を模索していきたい」との考えを示しました。
中ロとの密接な関係については「中国の欧州への投資の90%はEU加盟国にある。EUのパートナーは中国の投資に便宜を図り、自身の成長を促しており、これらのパートナー関係を強化したい」と述べ、「これは最善の成長方法ではないという声もあるが、この友情とパートナーシップを大切にすることがセルビアの最大の利益にかなうことを改めて強調したい」としました。
2016年に習近平国家主席がセルビアを訪問した後、二国間の貿易額は3倍に増加し、セルビアの経済成長率は数年連続で欧州諸国の中で上位に名を連ね、多くの協力プロジェクトが前向きな進展を遂げました。2021年、中国はセルビアにとって第2位の貿易相手国となり、セルビアの対中輸出はここ10年で152倍に増加しました。
両国の協力の見通しについて、ブルナビッチ首相は、できるだけ早く中国と自由貿易協定(FTA)を締結したいとの意思を伝えました。
習主席が提起した人類運命共同体構築の理念について、ブルナビッチ首相は「この理念は習主席が提起した『一帯一路』イニシアチブと整合性があり、いずれも多国間主義のビジョンを描いている。各国が共に努力し、互いに助け合い、人類に直面する可能性のある災難から救うよう呼びかけている」として、世界が感染症から教訓をくみ取り、多国間主義に回帰し、手を携え、知識と経験を分かち合い、より良い未来のために共に努力する必要性を示しました。
中国共産党第20回全国代表大会の意義については「私が興味を持っているのは、習主席が言及した多くの重点分野にセルビア政府も関心を集めていることだ」とし、デジタル化、新技術、医療保健・医薬、バイオテクノロジー、教育も持続可能な発展の鍵となる柱として、自らの施政の重点とする考えを示し、「今後も中国の動向を注視し、中国の経験に学ぶ試みを続けていきたい」との考えを示しました。そのうえで、セルビアの経済のより急速な成長と社会のさらなる繁栄を助力するようなパートナーシップを築きたいとの考えを明らかにしました。(ヒガシ CK)