「中日交流の二千年」を感じる

2022-11-13 17:33:48  CRI

 中国の名門校「清華大学」の芸術博物館で「アジアをつなぐ美と精神 日中交流二千年」という展覧会が開かれたと、同じ日本語業界の友達から聞きました。12月4日までだそうで、情報が入った瞬間、私はすぐに家から飛び出して、見学に行きました。 

 平日だったので、現場にいたのは学生や先生たちがほとんどのようでした。 

 ご存じの通り、今年は中日国交正常化50周年の年です。これを記念するために、古代の中日の交流をたどる展覧会が9月24日から12月4日まで開かれています。 

 展覧会は合わせて6章で構成され、中国の隋・唐時代と同じ時期の日本の様子や、遣隋使・遣唐使の派遣、日本仏教の発展などなど、中日の交流と人びとの暮らしを考古資料や絵画などで示しています。 

 高松塚古墳壁画の精密な複製陶板や銅鏡などをはじめ、奈良県からの108件と、遣唐使だった吉備真備が書いた銘文が刻まれた墓誌など、中国の約70件の中日交流を物語る貴重な展示品が並んでいます。 

 また、「漆塗り革袋」(葛城市・三ツ塚古墳群木櫃(ぼくき)改葬墓、飛鳥時代、7世紀)などの副葬品、埴輪(はにわ)や各時代の土器、陶磁器なども並んでいます。  

 2019年8月21日、奈良県の荒井正吾知事をはじめとする代表団が清華大学を訪問し、全面的な友好提携協議を結びました。その後、新型コロナウイルスの脅威にさらされながらも、奈良側と清華大学のみんなは大きな困難を乗り越え、2020年から2年かけて、この展覧会の準備作業を進めました。皆さんの努力があったからこそ、私はいま、この博物館で、2000年前の中日両国間の緊密な関係を物語る文物を見ることができるのです。 

 また、この写真を見てください。これは展示館の中で流れているドキュメンタリー映像の画面です。

 「山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁」(住むところは違えど風月の営みは同じ空の下でつながっている。この袈裟(けさ)を送ることで縁を結びたい)

 これは1300年以上前に、日本の長屋王が唐に送った1000着の袈裟に刺しゅうされていた言葉です。つまり、1300年前から、中日両国の友情はすでにこのように緊密だったことがわかります。

 時代は変化すれど、中日間の交流が絶えることなく、平和が永遠に続くるよう、心からお祈りします。

 「アジアをつなぐ美と精神 日中交流二千年」展覧会

 場所:清華大学芸術博物館

 展示時間:9月24日から12月4日

 チケット:60元(約1200円) 学生50元(約1000円)

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