北京
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中国人民銀行(中央銀行)が9日に発表したデータによりますと、中国の金融機関や企業、個人によるクロスボーダー取引総額の半分近くが人民元で決済されています。主要なオフショア人民元市場の預金総額は約1兆5000億元(約30兆5000億円)です。
△普及が進むデジタル人民元取引
中国の金融市場の対外開放が進むにつれて、企業などの市場主体の間では、クロスボーダー貿易や投資において、為替リスクを減らすために人民元を使用するニーズが高まっています。中国の各大手銀行による人民元建てクロスボーダー受払金額は、2021年が前年比29%増の36兆6000億元(約745兆5000億円)で、同期の人民元・外貨建てクロスボーダー受払総額に占める割合は47.4%でした。今年1~8月は前年同期比15.2%増の27兆8000億元(約566兆2000億円)で、同割合は49.4%にまで上昇しています。
海外機関が保有する国内金融市場の株式、債券、貸付、預金などの金融資産規模は今年8月末時点で計約10兆元(約203兆6000億円)です。クロスボーダー人民元受払に占める証券投資の割合は、2017年は約30%でしたが、2021年には約60%に上昇しました。80以上の海外の中央銀行や通貨管理局が人民元を外貨準備に組み入れているということです。(ZHL、柳川)