“日本留学”を撮った李亘監督「より多くの中国映画を見てほしい」

2022-08-19 21:40:23  CRI

 中国の若手映画監督である李亘(リー・ゲン)さんは、北京語言大学で日本語を学んだ後、北京電影学院で映画監督の修士課程を卒業しました。李亘監督は2007年に日本に1年間留学した経験があります。自らの日本留学の経験をもとに制作されたのが、デビュー作『如果有一天我将会離開你(Before Next Spring)』です。

 作品の舞台は、監督自身が留学した神奈川県相模原市淵野辺で、留学生の異国での生活に焦点を当てています。わずか1年のごく普通の日常から、大切な人間味や、人と人との温かいつながりが感じ取れるものとすることを作品の趣旨としています。

 同作品は第11回(2021年)北京国際映画祭のコンペティション部門「天壇賞」にノミネートされ、今年3月14日に中国で一般公開されました。

ーー日本語を学んだきっかけ

 北京語言大学は、当時の私の能力で受かることのできた一番良い大学です。当時の考え方はとても単純で、ただ一番良い学校に入れればよかったのです。将来何をするかは、あまり考えていませんでした。それに、私が受験した年は、(日本語など)少数言語の志望者が多くはなく、競争率が低いと思って、(日本語を)選びました。それも運命かもしれませんね。

ーー大学院で映画監督を専攻した理由

 大学を卒業後、偶然チャンスがあって、ある映画の撮影チームで研修しました。深センに3カ月滞在しました。夜中のロケがありました。午前3時過ぎ、車に乗って、深センのある橋を渡るシーンでした。私たちスタッフはトラックの荷台にギュッと詰まって撮影していました。深センのすこし湿った風に吹かれて、夜空の星と街灯を眺めながら、とても心が熱くなることをやっているのだと思いました。大変なこともありますが、本気でやってみたいので、監督の勉強をしようと思いました。日本語ができるので東京に留学に行き、そして、この映画の制作に至りました。すべてが不思議とつながっています。なので日本語を勉強したのも運命だと思います。そうでなければ監督になるための準備もありませんでした。

ーー日本の第一印象

 私が留学に行ったのは淵野辺という少し外れにあるところで、着いたのは夜でした。マクドナルドとコンビニの明かり以外、外は真っ暗で、想像していたのとはまったく違いました。でも、次の朝、目が覚めれば風景が変わるだろうと思いましたが、変わりませんでした。そこが、私が勉強し生活していた場所です。皆さんが考えている東京のようなにぎやかな場所ではありませんでした。

ーー日本に関する映画制作など、今後の予定

 どこで撮るか、どこで作るかは、それほど重要ではありません。一番重要なのは伝えたいストーリーがあるか、描きたい人物がいるかだと思います。私も最近、ストーリーを探しています。新しいストーリーに合わせて、あらすじや構成を考えるつもりです。

ーー中日両国の文化交流に期待すること

 映画交流に期待しています。日本映画『花束みたいな恋をした』が、今年2~3月に中国で上映されました。観客数も多く、興行収入もこのジャンルとしては良かったです。最近、中国の張律(チャン・リュル)監督が日本の柳川を舞台に撮った映画『柳川(原題:漫長的告白)』が中国で上映されています。また、中国の鵬飛(ポン・フェイ)監督の『再会の奈良(原題:又見奈良)』もあります。多くの日本映画が中国で見られています。これからは日本でも中国でも、どこで撮影されたものでもいいですが、日本の人々も中国映画を多く見られる、そのような映画交流ができればとても良いことだと思います。

(取材:李陽、校正:謙)

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