北京
PM2.523
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夏休みに子どもたちと観光客でにぎわう中国国家博物館にやってきました。ここでは「東方吉金――中韓日古代青銅器展」が開催されています。
今年は中韓国交樹立30周年と中日国交正常化50周年、そして中国国家博物館創建110周年に当たります。これを記念して、今回の古代青銅器展は中国国家博物館、韓国国立中央博物館、日本東京国立博物館の共催で開かれています。
蔡侯青銅鼎
蔡侯青銅鈕鐘
3カ国の国家博物館が所蔵する青銅器類の文化財約50点が展示され、それぞれの国の特色ある文化と伝統、科学技術、芸術性を味わえる内容となっています。
蔡侯青銅編鐘
会場は国別に3つのエリアに分かれていて、まず目に飛び込んできたのは「中国古代青銅文化」エリアでした。ここには、安徽省寿県の蔡侯墓(春秋時代の諸侯国・蔡国の王の墓)から出土した代表的な青銅器が展示され、蔡侯鼎、尊、缶、方壷、編鐘などさまざまな青銅器が目を楽しませてくれます。
蔡侯青銅方壷
大孟姫青銅盥缶
蔡侯青銅敦
尊と缶
紹介によりますと、これらの青銅器は中国の考古学界の重要な成果の一つで、中でも蔡侯鼎、方壷、編鐘は中国青銅器の代表作として、春秋戦国時期の政治、文化、礼儀、外交について知るための貴重な資料になっているそうです。
高麗時代の梵鐘
青銅水皿
「韓国古代青銅文化」エリアでは、韓国でこれまで発見されたうち最古の青銅器である高麗時代の梵鐘などが展示されています。韓国の青銅文化の誕生と発展の軌跡が分かる内容となっています。
鼉龍鏡
そして最後に、「日本古代青銅文化」エリアにやってきました。ここでは日本の古代青銅文化の発展の軌跡と、中国および朝鮮半島の青銅文化との交流が紹介されています。青銅鐸、幅広の青銅矛、鼉龍鏡、鈴付きの腕輪などが展示されていました。
青銅鐸
青銅剣と青銅矛
鈴付きの青銅腕輪
それぞれの古代文明の歴史と文化を知ることで、現代の三国間の文化交流がより深まればいいなと、そう思わせてくれる展覧でした。