【CRI時評】武力乱用の悪癖やめなければ、「カブールの瞬間」再現も

2022-08-17 10:08:04  CRI

 「米国は私たちを裏切った」「ジョー・バイデンは世界のリーダーとして失格だ。彼は私たちの苦しみをさらに深いものにした」。米国際ニュースサイトのGRIDがこのほどインタビューした9人のアフガニスタン人は、この1年間の生活について述べた際、期せずして米国への怒りを表明した。

 「学校で成績トップだったが、家が貧しかったので休学してもう1年になる」。アフガニスタンの首都カブールの街頭でペットボトルや缶を拾って生計を立てている12歳の少年、グラル君の境遇は例外ではない。国連世界食糧計画(WFP)の関係者は、米国によるアフガニスタンへの経済制裁が現地の危機を悪化させているとし、「アフガニスタン人の98%は十分な食事をとることができず、5歳未満の子どもの半数近くが重度の栄養失調に陥っている」と指摘する。

 先月末、米軍は対テロの名目でカブールに対してドローンによる越境攻撃を行い、アフガニスタンで全国的な抗議を引き起こした。アフガニスタンの著名政治評論家、カリブラ氏の指摘によると、米国による越境攻撃は、国際法に違反し、アフガニスタンの主権を侵犯する行為だ。米国による世界への覇権の誇示であり、米国は依然としてアフガニスタン問題に干渉している。

 この1年、米国はアフガニスタンが再建した「輸血管」を踏みつけているが、アフガニスタンは国際社会からの支援の下で、厳冬や地震、水害、制裁などの試練を乗り越え、治安維持と麻薬摘発において一定の進展があった。

 アフガニスタン人民は忘れ去られてはならない。アフガニスタン混乱の張本人である米国は責任逃れをしてはならない。ペトレイアス元米中央情報局(CIA)長官はこのほどインタビューで、米国がアフガニスタンに軍を駐留させていた20年間に「重大な過ち」を犯したことを認めた。ペトレイアス氏は、アフガニスタン戦争について言及する際、次の言葉をしばしば引用する。「映画に飽きて映画館を後にすることはできるが、映画はまだ続いている」。米国政府は、「映画はすでに終わった」という振りをしてはならず、この戦争の教訓を心に刻み、武力乱用という悪癖をやめ、他国を改造する衝動を抑えるべきだ。1本の道をわき目もふらず日暮れまで突き進むように固執するなら、さらに多くの悲劇が再び現れることになるだろう。(CRI論説員)


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