【CRI時評】9000万人は「米国の悲劇」の終わりにはほど遠い

2022-07-22 11:41:55  CRI

 9000万人——これは米国の新型コロナウイルス肺炎の累計感染者数が記録した新たな悲劇的な数字だ。

 米国ジョンズ・ホプキンズ大学の統計データによると、北京時間7月21日6時21分現在、米国の新型コロナウイルス肺炎感染者数は累計9001万3400人に達し、死亡者も累計102万5600人と、いずれも世界最多となっている。

 今年に入り、米国で感染し発症が確認された人数は6000万人、7000万人、8000万人、9000万人と、続けざまに大台を突破してきた。この膨大な破滅的な数字の背後には、より具体的な悲劇がある。今年に入って、600万人を超える児童が新型コロナウイルスに感染し、現在では25万人以上の児童が感染症で保護者を失った「感染症孤児」になっている。

 感染症の勃発当初にその危険性を故意に軽視したこと、感染症対策をめぐって民主・共和両党が互いにけん制し合ったこと、さらには昨今の連邦政府と大多数の州政府の「成り行き任せ」の感染症対策や米国の政策立案者がことあるごとに感染症対策の絶好機を逃してきたことで、ますます多くの人々が犠牲になっている。

 今年の3月、米国議会下院は巨額の政府支出計画を成立させるために156億ドルの感染症対策支出を削減し、ウクライナを支援するための136億ドルの追加支出に転用した。ナンシー・ペロシ下院議長は記者団の度重なる質問に、「ウクライナ人がまさに死にひんしている」とごまかしたが、結果は記者団から「米国人も新型コロナウイルスで死にひんしている」と反撃を受けただけだった。

 目下、米国では中間選挙が近づくにつれ、民主・共和両党の争いがさらに激化しており、このことが必然的に、まるでブレーキの効かない自動車のような米国の感染症データの絶え間ない上昇を招いている。感染者9000万人という数字は「米国の悲劇」の終わりにはほど遠いものだ。

 今年の5月中旬、米国の新型コロナウイルス感染症死亡者数が100万人に達したとき、バイデン大統領は「これは悲劇のマイルストーンだ」と表現し、米国民衆にこうした悲しみにまひしないよう呼びかけたが、皮肉なことに、当節、感染症に無頓着なのは紛れもなくワシントンの政治家自身だ。自らの政治的な利益に比べれば、米国の一般大衆の命などいかほどのものでもないことを、彼らは行動で証明している。彼らが頭上に掲げるいわゆる「民主」「人権」の看板は、絶えず失われていく命と数え切れないほどの家庭の崩壊を前にして、とっくに粉々になっている。(CRI論説員)

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