作詞家・喬羽、素朴で美しい歌(後編)

2022-07-25 17:39:40  CRI

 中国の著名な作詞家・喬羽さんが今年6月20日、北京で病気のため95歳で死去しました。中国音楽創作界の「大御所」として知られる喬羽さんが作った『今宵を忘れず』などの曲はCCTVの国民的年越し番組『春節の夕べ』の舞台で歌われ、今も多くの人に親しまれています。今週の中国メロディーは先週に引き続き、喬羽さんの音楽作品をお楽しみください。

今宵を忘れず



 1984年、CCTVの年越し番組『春節の夕べ』のディレクターが番組の最後を飾る曲、それも「家族の団らんと未来への希望を込めた曲を作ってほしい」と喬羽さんに依頼しました。

 静まり返った夜、喬羽さんは創作のペンを走らせ、ペンを置いた時にはすでに午前3時になっていました。こうして、1984年の大晦日の夜、喬羽さんが創作した『難忘今宵(今宵を忘れず)』が初めて『春節の夕べ』の舞台に登場しました。会場の観客の中には、この曲に合わせて目を潤ませたり、隣の親友と抱き合ったり、笑顔で未来への憧れを抱いたりする人もいました。この歌当時も今も、すべての人の心を温かくしてくれます。

 今宵を忘れず

 今宵を忘れず

 新しい友も古い友も

 来年の春にまた会いましょう

想い

 喬羽さんは「私は派手な歌詞ではなく、口語をそのまま使うのが好きだ」と話していました。短いながらも、彼が作る歌詞には生活や芸術への思いが詰まっています。

 作曲家である谷建芬さんとのコラボ曲『想い』中の「蝶」のイメージは1960年代、喬羽さんが偶然出会った蝶から着想を得ました。ある日、喬羽さんが一人で家にいると、きれいな蝶が開け放たれた窓から寝室に飛び込んできて、しばらくの間、気ままに軽やかに飛んでいましたが、また窓から飛び出ていきました。この瞬間のことを喬羽さんは記憶に留めていました。

 貴方はどこからきたんだ?

 私の友よ

 蝶蝶のように私の窓辺に飛んできた

 いつまで居られるんだ 

 随分長く離れ離れになっていたのに

 またあわただしく別れるのか

 この再会がまた1つの別れになるのだろうか

ここには歌詞を書いた人が埋葬されている

 晩年、喬羽さんはよく「音楽創作の大御所」と呼ばれていましたが、謙遜して、多くの優秀な作曲家や歌手との出会いに感謝するばかりでした。「もし良い歌詞だけがあっても、優れた作曲家が曲をつけて、優れた歌手が歌わなければ、広く歌い継がれることはない」と話しました。喬羽さんは生前、自分に墓碑銘を書いたことがありますが、「ここには歌詞を何曲か書いた人が埋葬されている」というシンプルな言葉でした。

番組の中でお送りした曲

1曲目 難忘今宵(今宵を忘れず)

歌詞:

今宵を忘れず

今宵を忘れず

新しい友も古い友も

来年の春にまた会いましょう

2曲目 思念(思い)

歌詞:

貴方はどこからきたんだ?

私の友よ

蝶蝶のように私の窓辺に飛んできた

いつまで居られるんだ 

随分長く離れ離れになっていたのに

またあわただしく別れるのか

この再会が また1つの別れになるのだろうか

3曲目 夕陽紅(美しい夕日)

 生涯奮闘してきた年輩たちを、遅咲きの花、古くなった酒、遅れてきた愛になぞらえて讃えていて、とても心温まります。

歌詞:

最も美しいのは夕日の赤で

温かくて余裕がある

夕日は遅咲きの花

夕日は古くなった美酒

夕日は遅れてきた愛

夕日は終わらない深い愛

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