【観察眼】日本は未来に向かう道をしっかり歩んでほしい

2022-07-10 19:32:23  CRI

 奈良市内の街頭で7月8日に2発の銃声が響き、安倍晋三という著名な政治家が倒れた。彼が立ち上がることは2度とない。日本は国を挙げて哀悼を示した。世界は震撼した。治安のよい日本でこのような暴力事件が発生するとは、信じられなかった。しかも参議院選挙という重要な時期に発生したことで、人々の心は大きな打撃を受けた。

 「隣に葬あれば、うすづくに相(しょう)せず。里に殯(ひん)あれば、巷(ちまた)に歌わず(隣家が葬儀をしていれば、臼つき作業の際にも歌わない。里で人が亡くなれば、歌を歌いながら通りを歩かない)」という言葉がある。これは人として最低限の道であり、国際交流における当然の礼儀でもある。習近平国家主席と李克強総理はそれぞれ日本の岸田首相に弔電を送り、安倍元首相の突然の不幸な死に対して深い哀悼と悔やみを表明した。そして生前の安倍元首相との交流を振り返り、安倍元首相が中日関係の改善のために行った有益な貢献を積極的に評価した。中国でもメディアがいち早く生中継で報じたことで、関連用語はたちまちにしてSNSにおけるホットワードになった。多くのネットユーザーが震撼すると同時に、安倍元首相が打ち出した観光立国政策を肯定し、自分自身も便利になった日本旅行をしたことで、日本に対する麗しい印象が残ったと表明した。

 私個人としては、安倍氏は日本の政界にあって、すばらしい政治家だったと考える。その理由はこうだ。まず日本国内では憲政史上最長の任期を務めた首相だった。国際社会では、政権担当の後期に対中緩和策を行ったことが、中日関係の改善を後押しした。安倍元首相は国際社会を巧みに飛び回り、トランプ大統領、プーチン大統領、モディ首相などの、多くの付き合いにくい人物が彼の個人的な親友になった。安倍元首相と共に日韓関係の緊張した時期を経験した韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領ですら安倍元首相を、礼節をわきまえた日本人と評価した。世界を見渡しても、そのようなことができる国の指導者は、ごくわずかだ。そのために、多くの国と国際世論は彼の死に深い哀悼の意を示し、高い礼遇をもって対応した。

 安倍元首相は習近平主席と会談した際に、新たな時代の要請に合致した中日関係を構築し、両国関係の新たな未来を共に切り開き、両国国民によりよい幸せをもたらすことで一致した。安倍元首相の死により、日本の政治構造に重大な変化がもたらされることが予想される。地域情勢に対する深い影響も観察せねばならない。警戒せざるを得ないことは、台湾当局の指導者が、安倍元首相の死に便乗して直後に哀悼の意を表明し、この事件によって自らの存在感を刷新し、感情という「カード」を用いて、安倍元首相による台湾問題についての一部の否定すべき言動を前面に出し下敷きにして、これから騒ごうとたくらんでいることだ。台湾問題は中国の核心的利益に関連しており、中国大陸は一歩も後には引かない。台湾当局の指導者は明らかに、誤算をしている。

 かの人は去った。我々は安倍元首相のために哀悼し、彼が世を去ったことを痛切に悔やむ。それと同時に、中日双方が交わした四つの中日間の政治的文書で確立された諸原則を厳守し、重大かつ敏感な問題を適切に処理することを希望する。これは双方が新時代の中日関係を発展させるために、一貫して堅持せねばならない根本であり、いかなる時節であれ、あいまいにしたり動揺させてはならないことだ。日本は経済的な苦境から迅速に抜け出だしてほしい。日本は絶えず進歩発展してほしい。隣国を敵にして再び戦争を発生させて塗炭の苦しみを味わってほしくない――。安倍元首相の魂は天にあって、これまで以上にそう願っていると信じる。(CRI日本語部論説員)

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