【CRI時評】世界を混乱させるNATOの企てに新たな動かぬ証拠

2022-07-01 12:10:45  CRI

 マドリードで行われたNATO首脳会議が29日に採択した最新の戦略概念で初めて中国に言及し、中国を「ヨーロッパ・大西洋に構造上の挑戦を突きつけている」と中傷した。これはNATOが黒を白と言いくるめて仮想敵と陣営対立を作り上げる新たな動かぬ証拠であり、この「冷戦の残りかす」こそ、世界の平和的安定に対する構造上の挑戦であることを紛れもなく証明している。

 NATOの成立と拡大の過程を振り返ると、NATOは米国が徒党を組み、集団で対抗するための道具であることはすぐに分かる。NATOは冷戦終結後、自身のアイデンティティーと目標を失って久しく、既に「脳死状態」になっている。

 NATOの長年にわたる拡張の過程で、内部には早くから深い亀裂が生まれていた。世界最大の軍事同盟においては、米国がボスであり、欧州はかばん持ちに近い存在だ。だが、中国と欧州の間には重大な利害の衝突も地政学的な政治対立もないことを欧州はよく理解している。最新の戦略概念が中国を「構造上の挑戦」とそしる一方で、「中国との建設的な関与についてはオープンである」と述べているのはこのためだ。こうした抑圧と協力という姿勢が、いわゆる「中国がNATOに挑戦している」という言い分が理不尽ででたらめであることをいっそう裏付けている。

 NATOは「防御的組織」を自任しているが、実際は約束を破って次々と東へ拡大し、国連安全保障理事会を迂回(うかい)して主権国家に対して次々と戦争を仕掛ける、掛け値なしの「侵略的組織」になっている。5回にわたる東への拡大を通じて、絶えずロシアの生存空間を浸食し、ついにはロシアとウクライナの衝突を引き起こした。過去数十年にわたって、NATOは世界各地で無数のトラブルと災禍を引き起こし、世界の安全と安定を著しく脅かしてきた。NATOが拡大する度に、欧州の全体的な安全情勢はいっそう悪化させてきた。

 NATOは既に欧州をめちゃくちゃにしており、これ以上アジア太平洋をかき乱し、世界を混乱させようと妄想してはならない。(CRI論説員)

ラジオ番組
KANKAN特集