50万人以上が飢餓状態に陥っている=国連事務総長

2022-05-20 12:32:06  CRI

 国連のグテーレス事務総長は現地時間18日、米国・ニューヨークの国連本部で開かれた食糧安全保障に関する閣僚級会合で、現在、世界の飢餓レベルはこれまでで最も深刻だとの考えを示しました。

中国黒竜江省のトウモロコシ畑

 グテーレス事務総長はその際、「わずか2年の間に、食べ物の保障に欠ける人数は2倍となり、新型コロナウイルス感染症流行前の1億3500万人から2億7600万人に増えた。うち50万人以上が飢餓状態で生活しており、2016年以来500%以上増加した」と指摘しました。

 グテーレス事務総長はまた、「過去1年間、世界の食糧価格は3分の1近く上昇し、多くの発展途上国は食糧価格の値上げによる打撃を緩める財政空間が不足している。世界は食糧や化学肥料の供給を増やすことで市場の圧力を軽減させる必要がある」と指摘すると共に、「ウクライナの食糧やロシアとベラルーシの食糧と化学肥料を再び世界市場に組み入れなければ、食糧危機を効果的に解決できない。国際金融機関は大量な投資で介入し、世界的な債務危機の発生を防ぐ必要がある」と強調しました。

 グテーレス事務総長はさらに、「国連は世界の食糧安全の将来性に注目し、国際社会が直ちに措置を取るよう推進していく。数百万人を飢餓から脱出させる唯一の機会は、緊急的で団結した共同行動を取ることにある」との見解を示しました。(藍、野谷)

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