14年前の5月12日、四川省汶川県で発生した大地震で、ブタの猪堅強(強いブタの意)は36日間閉じ込められながら、雨水や木炭を口にして奇跡的に生き延びました。粘り強い生命力から、猪堅強は国内の多くのメディアに「希望と生命力の象徴」として称賛されています。
そして、全国の多くの地域でコロナ対策の措置が講じられている今年の初夏、86歳の芸術家・韓美林氏はきらきらした目に少し上がった口角、鼻先の色のコントラストが特徴的な萌え萌え(もえもえ)子ブタで青空と夏風の心地よさをもたらしました。この子ブタには、人々の不安を癒し、曇りを吹き飛ばすという祈りも託されています。
韓氏は1936年、山東省済南市で生まれ、1955年に中央美術学院に入学し、現在は清華大学の教授を務めています。
芸術の開拓者、実践者である韓氏の創作分野は絵画、書道、彫刻、陶磁器、デザイン、執筆など多岐にわたっています。独特の芸術スタイルにより、中国の伝統文化や大衆芸術から精髄を汲み取り、現代の美的理念を体現した芸術作品を制作することに力を注いでいます。
近年、韓氏はユネスコの「平和芸術家」の称号、国際オリンピック委員会の「ピエール・ド・クーベルタン・メダル」、韓国の「文化勲章」を受けています。数カ月前、韓氏は故宮博物院で「納天為書-韓美林天書芸術故宮展」を開催しました。この3カ月にわたる展覧会は国内外の観客から熱烈な反響を呼び続けています。(雲、野谷)