カフェラテ片手に地壇公園を散策 かつては皇帝の祭祀施設でした

2022-05-16 21:46:26  CRI

 前回は、散歩の途中で偶然見つけたカフェをご紹介しました。

 店内飲食禁止の北京で、新しいカフェとのうれしい出会い!

 コロナ禍で北京市内の飲食店は店内での飲食が禁止になり、お出かけもままならない今日このごろ。

 「外食したい!ショッピングしたい!旅行に行きたーい!」

 そんな鬱屈した思いを抱えていた私にとって、このカフェ「我和地壇(私と地壇)」との出会いは救いでした。

 「店内飲食禁止」のルールがあるためテイクアウトしかできませんが、本来の目的は公園でのお散歩なので問題なし。カフェラテ片手に、ウキウキ気分で地壇公園に向かいました。 

 中国に興味のある方であれば、北京の天壇公園はご存じかもしれません。ユネスコの世界遺産にも登録されていますね。では、こちらの地壇公園はどうでしょうか。

 天壇公園はかつて皇帝が天に五穀豊穣を願って祭祀を行う場所でした。これに対して、地壇公園は大地を祀った場所です。今ではどちらも、公園として一般公開されています。   

 地壇公園は明の時代、1530年に建築されました。この写真の建物の色を見てください。中国では、赤と緑は寺院などに、黄色は皇帝のために使われてきました。なので、建物の色を見るだけでも、ここがただの公園ではなく、かつて「皇帝によって祭祀が行われていた」場所であることが分かるのです。   

 地壇公園のメインの建築は、この「方澤壇」という祭壇です。中国には古代中国の宇宙観を示す「天円地方(天は円く、地は方形であるという)」という言葉があります。これに基づいて、天壇公園の祭壇は円形、地壇公園の祭壇は正方形になっています。   

 園内には、樹齢100年以上の古木が200本近くあり、そのうち80本は樹齢300年を超えているそうです。大きく育った木々が織りなす景観も、地壇公園の特徴です。

 ここ地壇公園は、毎年春節の時期に開かれる廟会(日本でいう縁日)も有名ですし、それ以外にも北京の伝統食品の屋台、古本市、ロックバンドの演奏会などなど、さまざまなイベントが開かれる場所でもあります。 

 この時期は緑にあふれていて、写真を撮るには良い時期です。オススメは朝9時より前と、午後4〜5時ごろ。日差しがあまり強くない時間帯なら、スマートフォンでも建物の色が綺麗に映えますよ。

  そうそう、赤い服はなるべく着てこないでくださいね。せっかく写真を撮っても、壁と同化してしまいます(笑)

 北京にお越しの際は、天壇公園だけでなく、こちらの地壇公園にも遊びに来てみてくださいね。

 地壇公園

 場所:北京市東城区安定門外大街

 交通:地下鉄5号線 和平里北街D出口

 営業時間:6:00-21:30

 チケット:2元(約30円)

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