北京
PM2.577
23/19
北京市では今、新型コロナの感染者が増えていることを受けて、レストランでの外食が一時的に禁止されています(テイクアウトや出前はOK)。仕事はできるだけリモートワークにしているので、自炊をする日が一気に増えました。
こんな日々が続くと、スマホに残っている外食の写真すら恨めしくなってきてしまいます。今日はその中からピックアップして、この辛さを皆さんにもシェアさせてもらいます!(笑)
こちらは、以前に訪れた「来今雨軒」というレストランです。
北京市中心部の中山公園の中にあるレストランで、なんと107年の歴史があります。元々は革命跡地でしたが、現在はレストランとして一般開放されています。紫禁城とは壁一つ隔てただけという、贅沢な立地。
ここは、魯迅が通ったお店としても有名です。店内の資料によれば、魯迅は1924年5月から、このお店に頻繁に通うようになり、お茶を飲んだり、花見をしたり、友人と会ったりしていたそうです。また、魯迅はこのお店で、オランダの作家フレデリク・ファン・エーデン(Frederik van Eeden)の小説『小約翰(小さなヨハネス)』を翻訳したのだそうです。
また、ここは中国共産党の創立メンバーの一人として知られる李大釗が「庶民の勝利」をテーマとする演説を行った場所でもあります。
レストランの中は、大きなガラス窓と濃い緑色のカーテンが印象的でした。席は少なく、定員はせいぜい30〜40人でしょうか。料理の味が評判で、いつも行列ができています。
そして、このお店のおすすめナンバー1は、冬菜肉まん(冬菜包子)です。
冬菜とは、白菜やカラシ菜を干したり漬物にしたもの。このお店では、三年以上も漬け込んだ四川省南充市産の野菜を使って、昔ながらの手法で炒めた冬菜餡を味わえます。お肉の香りに、さっぱりとした冬菜の風味が絶妙。旨みと一緒にほのかな甘みも広がって、ジャスミン茶との相性は抜群です。
おすすめナンバー2はジャスミン甘露(茉莉甘露)というお茶です。
このお店では、ジャスミン甘露、蘭香甘露、雅安紅茶、小青柑プーアル紅茶という4種類のお茶を選ぶことができます。この中でも、最も伝統的なのがジャスミン甘露です。緑茶ベースの茶葉を、ジャスミンで何度もいぶしたものです。清らかな香りが、優雅な気分にさせえてくれます。
おすすめナンバー3は豌豆黄(ワンドウホアン)です。
豌豆(ワンドウ)とはエンドウ豆のこと。豌豆黄は、いわばエンドウ豆のようかんです。春から夏にかけて北京でよく見かける季節のデザートで、元々は庶民のおやつだったのが、後に宮廷でも食されるようになりました。
来今雨軒の豌豆黄は、甘さ控え目でさっぱりしています。これからの季節におすすめです!
ちなみに、外食ができない今の時期も、入口の右側に冬菜肉まんのテイクアウト窓口があって、購入が可能です。ただし、営業は午前のみなのでご注意を!
お店:来今雨軒
場所:西長安街社稷壇中山公園内
営業時間:9:00〜19:00
1人当たりの予算:80元