5月3日 火曜日

2022-05-03 22:24:42  CRI

 中国は今、メーデーの5連休の最中。北京では、新型コロナの感染拡大を受け、感染者の即時発見、即時対応のために、先月末に続き、今月3日から3日間連続して市民向けの大規模なPCR検査が行われています。検査を受ける子どもやお年寄りの待ち時間を短縮するため、専用通路も設けられています。いつもとはやや違う連休ですが、市民からは「最高気温が30度も超える中、防護服のまま長時間検査してくれる医療関係者に心から感謝です」「皆さん秩序よく並んでいるのと、医師たちが優しく検査してくれているのに感動しています」などの声が聞こえています。

 さて、今週の番組のメニューです。

▼最近のお便りの紹介
▼中国が建設を加速する「全国統一大市場」とは?


北京で行われているPCR検査

2022年5月<今月の特別寄稿>
東京都 イタズラ爺さん・奥田正彦さん(87歳)

 今月の詩句印は、白居易の『三月三十日題慈恩寺』から「春歸留不得」を選びました。10年前、喜寿の年には同じこの詩から「紫藤黃昏」を選んでいます。季節の春は巡ってくるけれど、人生の春は・・・。年とともに感じ方が変わるものですね。

三月三十日題慈恩寺 
(中唐)白居易

慈恩春色今朝盡
盡日裴回倚寺門
惆悵春歸留不得
紫藤花下漸黃昏
三月三十日慈恩寺に題す 
白居易

慈恩の春色 今朝(こんちょう)尽き
尽日(じんじつ)徘徊して寺門に倚(よ)る
惆悵(ちゅうちょう)す 春帰りて留め得ざることを
紫藤花下(しとうかか)漸(ようや)く黃昏(こうこん)

 【詩の内容】慈恩寺の春もきょうが最後、だから、一日じゅう境内をさまよい、寺の門にたたずむ。悲しいことに、行く春を引きとめる術はなく、紫の花咲く藤棚の下、日はしだいに暮れていく。

 慈恩寺は西安の東南にある寺院で、大雁塔が有名です。大雁塔は、唐の時代の高僧・玄奘三蔵がインドから持ち帰った仏教の経典や仏像などを保存するために、当時から大寺院であった慈恩寺に建てた塔です。奈良薬師寺の僧侶道昭は玄奘三蔵に師事していたので、この慈恩寺で修行したといわれています。その奈良薬師寺には、玄奘三蔵院伽藍があり、平山郁夫作の玄奘三蔵求法の旅をたどる「大唐西域壁画」が飾られています。書の面から見ると、初唐の三大家の一人、褚遂良が書いた大唐三蔵聖教序碑が南面に納められています。玄奘三蔵、道昭、白楽天、平山郁夫、褚遂良、様々なつながりが見えて興味が尽きません。
 白居易が慈恩寺を訪れてこの詩を作ったのは34歳。ぼくが慈恩寺を最初に訪れたのは1990年6月、55歳の、春が帰ったあとでした。チャンスが来れば、いま一度慈恩院を訪れたい気分です。

<お便りありがとう!>

★東京都の三輪徳尋さん

 重くてかさばる紙の書籍はどうしても保管する場所に困ってしまうものです。昔から本を処分することが苦手で、処分しようと手に取ると、その書籍の良かった部分や気になる箇所を思い出して、読み直し始めたりして、なかなか処分することが出来ずにいます。最近では出来るだけ購入しないようにしているものの、確実に紙の書籍は増える一方で、本当に家族から呆れられています。

 保管場所も取ることがなく、どこでもいつでも簡単にスマートフォンでも読むことが出来る電子書籍であれば、短い時間でも読めるので、買っただけで読まずに積んでおくことも少なくなるのではないかと勧められ、幾つか電子書籍版を購入して試してみたものの、どうにも馴染めず、今でもついつい紙の本があるとそちらを購入して、読もうと思って買ったけれど、その本に向き合えず読めないまま積まれた可愛そうな本が増えています。

 確かに簡単な漢和辞典などはパソコンや電子辞書を使うようになっているので、読書も慣れてしまえば便利に感じるのかも知れません。

 「古い紙の本の香りが何とも言えない」などと懐旧的な気持ちは、きっと、電子書籍に慣れている若者には理解されないのだろうと思うと少しさみしい気持ちになります。便利で合理的なスマートフォンと対局にある非合理的な読書という行動だからこそ、電子書籍ではなく、紙で製本された本がしっくりすると感じるのだと思います。

★宮崎県のD.Dさん

 CRIのホームページの映像ニュース。以前は各アナウンサーが担当していたのが、気が付いたらアナの姿がなくAl音声になっていました。”Al無人店舗””無人カラオケ店”ばかりか、CRIの映像ニュースからも人が消えてしまった事に衝撃を感じました。

◆ ◆ ◆

 この番組をお聞きになってのご意見やご感想は、nihao2180@cri.com.cnまでお願いいたします。件名は【火曜ハイウェイ係りまで】。お手紙は【郵便番号100040 中国北京市石景山路甲16号 中国国際放送局日本語部】までにお願いいたします。皆さんからのメールやお便りをお待ちしております。

ラジオ番組
KANKAN特集