国際体罰反対デー 保護者は体罰の衝動を科学的に抑えよう

2022-04-30 15:12:31  CRI

 

 30日は「国際体罰反対デー(International Spank Out Day)」です。この日は、正しいしつけ方法の提唱と暴力的な体罰の拒否を目的に制定されました。

 中国心理学会科学普及委員会の唐義誠委員は、身体的な暴力や暴言といった幼少期の不快な経験は「幼少期のトラウマ」となり、子どもたちに心理的な苦痛や悩みをもたらし、長期的に影響を与える可能性があると指摘しました。唐氏によりますと、幼少期のトラウマは非常に普遍的であり、「オーストラリアにおける幼少期のトラウマの発生率は25%、米国では50%に達する」ということです。

 幼少期のトラウマは子どもの対人関係に影響を与え、トラウマを経験した後もそれらの体験が絶えずフラッシュバックしてしまいます。唐氏によりますと、幼少期のトラウマを抱えている人は一般の人より不安障害が生じる確率が2.4倍、うつ病にかかる確率が3.6倍それぞれ高くなり、健康上の問題も多くなるということが研究結果で明らかになっているということです。

 唐氏は、「子どもに対する体罰は、保護者にとって感情のカタルシスを得られる効果的な方法とさえ言えない。効果的に感情の発散に必要なのは、質の高い人間関係である」とし、「感情を処理してから問題を解決する」ことを提案しました。友人を見つけておしゃべりをする、そのことが一種の感情のカタルシスとなります。そうして感情が落ち着いた後、子どもとコミュニケーションをとり、自分が伝えたいことを明確にすることが大切だと指摘しました。(Mou、井上)

ラジオ番組
KANKAN特集