北斗衛星測位システム、さまざまな分野で活用

　中国国家航天局はこのほど、「北斗衛星測位システムはさまざまな分野で活躍している。各分野で応用されることによって、中国の宇宙分野への投資のリターンはすでに10倍になっている」と明らかにしました。

　北斗システムを活用した地盤沈降監視装置は、変電所や送電塔に設置されています。この装置は、大雨に伴う地盤沈降や地滑りのリスクを評価する、重要な役割を果たしています。北斗システムのバックアップを受けて、この監視装置はわずか数ミリのずれも観測することができます。

　また、中国の華北地区では、ドローンによる電力網の巡回が行われています。このドローンは、北斗システムを搭載することで自動化が実現しました。北斗システムの活用について、国家電網天津支社の責任者は、「これまでは目視で位置を把握していたが、墜落や誤審のリスクがあった。（自動化された）今は効率が5倍近く上がった」と話します。

　現在、中国各地には北斗ナビゲーションの基地局が1800カ所余りあり、すべての省レベルの電力網をカバーしています。