正陽書局で北京の歴史を読みましょう

2022-04-21 15:59:38  CRI

 4月23日は国際読書の日です。

 観光やコーヒーが好きな私は実は、読書も大好きなんです。以前には、中国の東方書店、鐘書閣書店などを紹介しましたが、今回は「正陽書局」という書店です。

 ずっと前から、ネットで正陽書局の名前をよく目にしていました。北京の最も歴史のある西四大通りに開店し、店の前身は民居の四合院だそうです。

 正陽書局に着いたのは、朝10時すぎ。平日だから、お客さんは少なめでした。

 庭の入り口では、「礼楽家声遠 詩書世澤長」という対句があって、礼儀と読書の大切さを強調しています。庭の中には歴史を感じさせる門板、門桟橋、本棚がいっぱいあって、真ん中には元代に建てられた「万松老人塔」もあり、古い北京の胡同の雰囲気が存分に漂っています。

 四合院の部屋はすべて本屋と図書館に変身しています。中に入ると、本を買ったり、椅子に座って読書したりなどできます。ここでは、本を買わずに、ただ読むだけでも大丈夫なんです。

 意外だったのは、中国語の本以外に、日本語の本が何冊もあったこと!

 『古き北京との出会い : 樹と石と水の物語』という本は、作者は阿南ヴァージニア史代で、アメリカ出身、前中国駐在日本大使の阿南惟茂さんの奥さんです。彼女は中国文化や北京の古い風物にとても興味があり、北京で暮らした11年間で、400余りの中国寺院や行宮を訪れ、1000本近くの古木を探したそうです。

 そして、私の家の所在地、和平里コミュニティの歴史の本も発見!なんと、その昔、大切な和平に関する国際会議が行われたから、「和平里」と名付けられたそうです。勉強になりました!読書はやっぱ大切ですね!

 これ以外にも、ここで北京に関する日本語の本も多く見つかりました。

 本を持って、庭でゆっくり読もうとしていると、なんと店長さんと会いました。彼は私たちがここで写真を撮ったりして、Facebookに投稿することを聞いて、喜んでしゃべってくれました。

 店長のお名前は崔勇さん。北京出身なので、北京の文化と歴史をもっと多くの人に伝えたいという想いから、2009年、正陽書局を開きました。2014年4月23日の「世界読書の日」のタイミングで、現在の四合院に引っ越ししたそうです。

 「住んでた胡同の中で、多くの人と出会った。同じ四合院に住んでいる隣人、廃棄物を収集するスタッフ。彼たちから、いろんな古い北京の物をいただいた。現在、20万点以上の文献やものが所蔵されている」と崔さんはニコニコ教えてくれました。

 「例えば、日本に行く時、必ず蔦屋書店に行くでしょう?私は北京を代表する書店を作りたい」

 「現在、北京に関する本を収集している。外国の方もよく北京について本を出している。この中では、アメリカ、日本の作者が一番多かった」

 「去年出版した『北京遷都の研究』という本は、日本の汲古書院と協力して、中国語に翻訳して出した」

 「今後、もっと多くの国々の書店と協力して、文化交流に力を捧げたい」などなど…。

 崔さんとお別れ、私はまた部屋の中に戻りました。さきほど言っていた『北京遷都の研究』を思わず買ってしまいました。さすが店長さん、商売がうまい!(笑)

 ちなみに、このニャンちゃんは「レンガおじさん」。とてもおとなしくて、人懐っこいです。なんと店の猫店長だそうです。

 読書や猫が好きな方、正陽書局をお勧めします!チャンスがあれば、ぜひぜひここに来て、古き北京の雰囲気を感じてみてください。

 店:正陽書局

 場所:北京市西城区西四南大街43号

 営業時間:09:00-20:00

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