【CRI時評】日本は原発汚染水の海洋放出計画に「終止キー」を押さなければならない

2022-04-13 10:02:28  CRI

 1年前の4月13日、日本政府は、東京電力福島第一原発の汚染水を海洋放出する方針を決定したことを発表した。東京電力は、国際社会の批判と日本国民の18万筆を超える反対署名を顧みず、独断専行で4月中旬に原発汚染水の海底放水口の整備工事に着手する計画だ。日本メディアによると、地上部分の工事はすでに完成し、現在は関連の準備作業が進められていて、2023年春ごろの放出開始を目指しているという。

 福島原発で最高レベルの原子力事故が発生し、核分裂によって作られた大量の放射性物質を含む汚染水は、原発の通常の運転によって排出される水質とは全く異なるものであり、その上、原発汚染水の海洋放出は前例がなく、巨大な未知の危険が存在している。

 読売新聞の最新の世論調査によると、日本国民の過半数が原発汚染水の海洋放出計画に反対し、関連業界の関係者はそれにも増して強く反対している。全国漁業協同組合連合会の岸宏会長は5日、政府に対し、福島原発汚染水の海洋放出に断固反対の立場を改めて申し入れた。だが、こうした潮(うしお)の湧くが如(ごと)き反対の声も日本政府の心を動かすには至っていない。

 その原因の一つは、日本が経済的観点から、原発汚染水を直接海洋放出することでコストを抑えられ、長期にわたる技術の難関突破の面倒も省けると考えていることにある。もう一つは、米国が国益で線引し、日本が原発汚染水の海洋放出を決定したことを公に支持することで、日本を怖いものなしにさせ、「放出して終わり」という計画を危険にも推進させていることにある。

 「国連海洋法条約」によると、各国には海洋環境の保護および保全の義務があり、国際法に従って責任を負う。日本が、安全な処理手段を尽くさず、関連情報を全面的に開示せず、周辺諸国や国際機関と十分に協議せず、自分だけの利益に基づいて原発汚染水の海洋放出を決定したことは、極めて無責任だ。

 地球は人類共通のふるさとだ。日本は、将来世代のことを考えて、原発汚染水の海洋放出という誤った決定を直ちに撤回し、各種の原発汚染水処理計画の利害を入念に評価した上で意思決定し、自国民と国際社会に合理的な説明をして、危険な原発汚染水の海洋放出計画に「終止キー」を押すべきだ。(CRI論説員)

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