長野からの桜 今年も北京で美しく開花

2022-04-09 15:33:57  CRI

 北国の北京も百花繚乱の季節。放送局の中庭にあるソメイヨシノは4月2日に満開を迎え、8日になると若葉がずいぶんと芽吹き、葉桜が所々に見られるようになりました。

 原産地が日本であるこの桜は、「長野県北京放送を聞く会」並びに「長野中国語を学ぶ会」の皆さんが元CRI新局舎の落成記念に苗木20本を北京に持ち込んで寄贈されたものです。1996年5月3日、長野からのリスナー代表団19人が時の張振華局長と共に植樹式典に参加しました。

 日本からの桜が北京で美しく開花するまでに、実に多くの人の努力のリレーがありました。まずは苗木の管理。3月に芽が出ないように、前年の秋から冷凍保存が必要でした。そして、飛行機に乗る際、持ち運びしやすくするために、高さ2メートルの苗木が約1.05メートルに切断されました。続いて、検疫手続きの難関もありました。これらをすべて双方の有志の力で何とか乗り越え、ようやく植樹の式典を迎えたそうです。植樹の際には、北京農業大学の農学博士二人に指導に来てもらいました。この二人は、田中角栄元首相が、中日国交正常化記念に中国に1000本の桜の苗木を寄贈した際にも植樹の指導に立ち会った専門家でした。

 その後は、根付くまでの間の土壌管理があり、そしていまも続く病虫害との闘いも。紆余曲折がありながらも、長野の皆さんの思いが寄せられた桜はこれまで、毎年美しい花を咲かせ、中国・北京に春の便りを届けてくれています。

 この映像は2022年3月16日~4月8日までの開花記録です。

ラジオ番組
KANKAN特集