北京
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唐恬さんは中国のポップ音楽界で異色のミュージシャンで、彼女が作詞した多くの歌が広く歌われています。がんと闘病してきた9年間、必死に命掛けで作り続けてきた彼女の歌は、多くの人々を鼓舞してきました。「中国メロディー」では、先週に引き続き、この才能あふれるミュージシャンと彼女の音楽を紹介しましょう。
1983年生まれの唐恬さんは才能ある作詞家ですが、2012年に29歳の若さで鼻咽頭がんと診断されました。不幸に見舞われながらも、唐恬さんは苦しくても笑顔と楽観的な思考で周囲の人々の心に響く曲を作り続けました。「神はあなたから何かを奪うと同時に、別の宝物を与えてくれるかもしれない。泣いていても、笑っていても、それに立ち向かうのなら、もっと大きな声で笑おう」と話していました。
追光者(光を追いかける者)
がんと闘った9年間、唐恬さんは積極的に治療し、現在は病状が安定しています。これまでの作品に比べて、今では彼女の歌詞は温かく、心強いものになっています。
もし
あなたが遠い星の川だとしたら
泣きたくなるほどまぶしい
私はあなたの瞳を追いかけている
いつも孤独な時に夜空を眺める
私はあなたの後について、
影が光の夢遊を追うように
私はこの交差点で待っている
あなたが通るかどうかにかかわらず
これは唐恬さんが作詞した歌「追光者(光を追いかける者)」の歌詞の一部です。この曲を初めて聴いたとき、作品に込められた普通の人の愛や哀しみに深く感動して、筆者は涙が止まりませんでした。唐恬さんがこんなに心に響く作品を作ってくれて、春の午後にこんなに感動的なひとときを過ごさせてくれたことに感謝しています。この曲を聴いている皆さんにも、愛の力を感じていただきたいです。
体面(平和別れ)
唐恬さんの歌にはいつも、普通の人が生きづらさに遭遇した時にも楽観できる強さ、生命に対する悟りが感じられると言う人がいますが、それが彼女の歌に励まされる理由なのかもしれません。
2017年の映画「元恋人3」の主題歌「体面(平和別れ)」は、恋人同士の葛藤を表していて、人を愛する過程で経験する成長と思いやりを感じさせてくれます。
別れる時は平和に別れよう
誰も申し訳ないなんて言わないで
誰にも借りはない
君を愛したいなら
君のために心を砕く
曲は、失恋した人の過ぎ去った恋に対する悔しさや哀しみを伝えるとともに、過去の恋から抜け出したいという思いを綴っています。歌い手の迫力ある歌声に合わせ、歌のメロディーが見事にマッチしていて、人々の共感を呼んでいます。
昨日青空(昨日の青空)
「昨日青空(昨日の青空)」は、映画「昨日の青空」と同名のテーマソングで、唐恬さんが2018年7月に創作した作品です。高校を卒業した人の夢や恋愛、友情などを主人公の視点で語り、学生時代の青春の記憶をよみがえらせてくれます。
一瞬にして大きくなった。
時間の手でかすめた絵のように
会いたかった 風の吹く夜に
会いたかった 群衆の隙間で
聞こえますか?
この「好き」の一言はあなたの背中に追いつくのか
唐恬さんの歌詞は、青春を取り戻したいという人々の強い願いと感情の変化を表していて、とても迫力があります。
生と死の試練を経験してきた唐恬さんが、これからさらに多くの優れた歌を生み出してくれることを心から願っています。