27日、中国国際放送局では、「スポーツで知ろう 中国を 日本を」とテーマとした「第2回中日ネット対話」が行われました。シンクロナイズドスイミング・中国代表の井村雅代ヘッドコーチをはじめとする中日両国のパネラーが、北京と東京のスタジオで、インターネット回線を通じて話し合いました。この「中日ネット対話」は、中国国際放送局が主催するシリーズ企画で、今回は日本のNHKとの共同主催となりました。
今回の4人のパネラーは、いずれも両国のスポーツ交流に努めている方々です。彼らはスタジオで、視聴者からの質問に基づいて、「どのスポーツが両国で人気があるか」「指導するに当たって中国選手と日本選手はどこが違うか」「選手が引退した後、どんな生活を送っているか」などといった話題について、話し合いました。それぞれの見解は異なるものの、スポーツは私たちの暮らしにおいて重要であり、両国の理解を深めるのに役立つと、意見を一致させていました。パネラーの一人で、現在、日本武術太極拳連盟強化委員会でコーチを担当している孫健明さんは、太極拳が日本で非常に親しまれており、日本人が中国文化を理解する窓口になっていると話していました。「太極拳は普通の健康体操とはちょっと違います。日本の方は太極拳を練習してから、中国という国、そして、中国の古典文化に対して興味も沸いていきます。書や漢詩、民族音楽など。私は今200人の方を教えていますが、太極拳をやることになってから、中国へ行って、合宿したり、現地の人々と交流をしたりしている人もかなり多いですね」。
今、日本では太極拳を習っている人の数は、100万人に達しているということです。
また、「両国のスポーツはライバル関係か協力関係か」をめぐる議論では、井村雅代さんは、シンクロナイズドスイミング中国代表のヘッドコーチに就任したいきさつを次のように振り返りました。「自分の国で開催される北京オリンピックを、日本のコーチに依頼してきたことは、やはりオリンピックは失敗が許さないものだからです。それを日本のコーチに頼むよと言われたら、自分としても、これを断ったらだめだと、私は思ったんですね。それから、自分の今までやってきたことが中国の役に立つんだと。それが回りに回って、結果として、日中友好に結びつけば、こんなすばらしいことはないと思ったんですね。そして、逆に中国の選手を導くことができなかったならば、日本のコーチング力の手柄だと思うんですね。結果的に、中国と日本の交流に結びつけばいいなと思っています」と語りました。
幼いときから、中国で卓球を学び、現在も中国のコーチから指導を受けている福原愛さんは、中国人のファンも多く、今年の中日文化スポーツ交流年の親善大使を担当しています。
当日は彼女へのインタビューも放送されました。「いつも応援していただき、ありがとうございます。北京オリンピックに向けて、もっと頑張っていこうと思うので、これからもよろしくお願いします」。
スポーツは国境がなく、交流は友好を促します。井村雅代さんが話したように、両国は誠意を持って付き合い、尊重しあえば、歴史がもたらした障害を乗り越えることができるでしょう。
「国の間には戦争の歴史など、悲しい歴史はいっぱいありますけど、スポーツにおいては、それを横に置きなさいと言われたら、置けるものですね。やっぱり違う習慣で育った国民たちが、本気で勝負して、そして、強い人が勝って、弱い人が負ける。自分よりも強い人に対しては尊敬し、敬意を表し、称える。その中から多くのことを学べるんですね。そして、後に、憎しみとかいろんなことは残らない。その負けた中でも、逆に学ぶことがある。同じ人間だと、本当に素直に感じられる場だと思うんですね。同じ人間です。国も、いろんな歴史問題も関係ない。やはり、スポーツは本当に素直に同じ人間であることを感じられる、すばらしいもんだと思います」。(翻訳 朱丹陽)
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