9日付けの朝日新聞によると、中日両国の大学生各1000人を対象とした意識調査で、両国の青年の大多数が中日関係の現状について「あまり理想的でない」とする一方、自国にとって相手国が相当重要であることを認め、今後数年以内に両国関係が改善されることを期待していることが明らかになったという。
調査は今年3月に、中国の週刊誌「瞭望東方周刊」と、発行部数最大の日本紙「読売新聞」が共同で実施。日本側は全国各地の大学生1020人を抽出し、中国側は10大学の学生987人を対象にアンケートを実施した。調査内容は両国青年の社会問題に対する認知度、相手国に対する知識と理解、中日関係の未来、両国青年の共通関心事である全世界的な問題??の4分野におよぶ。
現状はあまり理想的でないとするものの、両国の青年の主流は、中日関係が今後数年で悪化するとは捉えておらず、「現状を維持する」との回答は4割以上、「いくらか改善される」または「大幅に改善される」との回答は計37%に上った。
ほかにもいくつか、かなり興味深い結果が出た。日本の青年にとって最も印象の深い中国の歴史上の人物は、上から毛沢東、秦の始皇帝、孔子と続くが、面白いことに孫文の次の第5位には楊貴妃が入っていた。中国の大学生にとって最も印象の深い日本の歴史上の人物は、東条英機、小泉純一郎、明治天皇の順だった。
両国の青年に最も好まれる有名人は、文化・芸能界の人物だ。中国の大学生に人気が高いのは、川端康成、小平邦彦、高倉健。日本の大学生に人気が高いのは、章子怡、成竜、孔子??だった。
「最も好きな都市」では、日本の青年は上位3都市に北京、上海、香港を選び、中国の大学生は東京、大阪、北海道を選んだ。だが、回答者のうち中国に行ったことのある日本の大学生は1割余り、日本に行ったことのある中国の大学生は4%未満に過ぎず、互いが実際に触れ合う機会は決して多くないという実態が見てとれた。
相手国への関心が最も高い分野が、経済問題であることも明らかになった。「自国の経済発展にとって非常に重要だと思う国と地域」を列挙する項目では、日本の大学生の3分の2が「中国」を首位に選択。中国の大学生は、日本を第2位に選んだ。首位は米国で、日本は欧州連合(EU)を上回った。
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