中国最大手のポータルサイト「百度」の検索アクセス数で集計したランキングは、中国芸能界の全体の動きが分かる結果を示しています。

　今週のTV番組トップ3は以下のとおり：

　3位、毎週土曜放送、湖南衛星テレビの看板番組「快楽大本営（ハッピー・キャンプ）」。1997年7月11日からスタートしたこの番組は、ちょうど今週で14周年を迎えました。若者の間で圧倒的な人気を誇っている番組で、パーソナリティの何炅（ハー・ジョン）、謝娜（シェ・ナー）らが人気スターになりました。

　2位、毎週土曜・日曜2日連続放送、江蘇省衛星テレビの出会い系番組「非誠勿擾」。2010年1月からスタートしたこの番組は、婚活をテーマにした話題の映画「狙った恋の落とし方。（原題：非誠勿擾）」（監督：フォン・シャオガン）からインスピレーションを受けて制作されたものだそうです。まだ若い番組ですが、バラエティーの要素をたくさん取り入れているため、現在、同じ出会い系番組の中で一番視聴率が高いようです。

　1位、毎週日曜放送、上海の衛星テレビ＝東方テレビ主催のリアリティ（視聴者参加型）オーディション番組「中国達人秀（チャイナズ・ゴット・タレント）」。英国「ブリテンズ・ゴット・タレント」を手がけた制作会社フリーマントルメディアが東方テレビとタッグを組んでいるため、よりクオリティの高い番組に仕上がっています。これは昨年7月から始まった番組で、今年でシーズン2を迎えました。イギリスのフリーマントルメディアも参加しているので、形式は「ブリテンズ・ゴット・タレント」と少し似ているといわれていますが、13億の人口大国＝中国ですから、多彩な芸を持つ「達人」も非常に多いので、内容はかなりバラエティーに富んでいます。審査員は上海出身の人気タレント周立波（チョウ・リーボー）や、女優や歌手として活躍中の伊能静、人気パーソナリティ・楊瀾（ヤン・ラエン）が務めており、ユーモアたっぷりのトークで「花を添える」存在でもあります。今シーズンもこれからいよいよクライマックスを迎えるんですが、今年はどの出場者が優勝するのか楽しみですね。

　今週の男性タレントトップ3は以下のとおり：

　3位、香港出身のトップ俳優・劉徳華（アンディ・ラウ）。20年以上にわたって俳優・歌手として中華圏で活躍している劉徳華（アンディ・ラウ）、「この時代のキーパーソン」というような存在でしょうか。最近、中国共産党創設90周年トリビュート作品『建党偉業』で清代末期の有名な軍人・蔡鍔（さいがく）を好演し、話題となっています。

　2位、上海の衛星テレビ主催のリアリティ・オーディション番組「中国達人秀（チャイナズ・ゴット・タレント）」で脚光を浴びている男性4人組グループ「功夫派（カンフー・ポップ）」。もともとは6人組アイドルグループで、2008年の頃にアルバムをリリースしたこともありますが、当時、パッとしませんでした。グループはまもなく解散し、メンバーが個々で活動するようになりました。「中国達人秀（チャイナズ・ゴット・タレント）」をきっかけに、元メンバー4人でグループを再結成することになりました。中国のカンフーの魅力をポップミュージックにうまく取り入れて、独特なスタイルで中国風流行音楽をアピールしているところが視聴者や審査員から好評を博しました。そして、一気に注目されるようになったのです。番組効果はもちろんのこと、メンバー自身の努力も花を咲かせたことでしょう。今後の活躍も期待できると思います。

　1位、うわさの離婚騒動に揺れている香港の人気スター謝霆鋒（ニコラス・ツェー）。今年、『密告者（原題「綫人」）』という映画で第30回香港電影金像奨（香港アカデミー賞）の最優秀主演男優賞を受賞するも、離婚危機にまつわる報道がここ1ヶ月、連日トップニュースになっています。ちなみに女性タレント部門では、謝霆鋒（ニコラス・ツェー）の妻である女優の張柏芝（セシリア・チャン）が1位を獲得し、夫婦揃ってトップに立ちました。