中国では元々「生食」の習慣は一般的ではありませんでしたが、ここ数年、野菜や魚を「生で食べる」ことは食卓の流行の一つとなっています。さしみは少々お値段が張りますが、中国人の間でも人気の食品となりつつあります。
一般的に、食物を生食すると、元の風味そのままに食べ物の栄養、特にビタミンを摂取することができるといわれています。栄養専門家は、「生食できる野菜は出来るだけ生で食べたほうがいい。また生食できない野菜は火を通すとき、"熟しすぎない"で、ビタミンの損失をできるだけ防ぐようにすべき」と語ります。
例えば、キュウリの皮はビタミンAの含有量が高いとされます。キュウリは出来るだけ生で食べるべきですし、火を通すなら、そのビタミンを逃さないよう、熟しすぎないようにしたほうがいいというわけです。また、ある人は衛生上の問題から皮を食べようとしません。つまり、大部分のビタミンAを捨てていることになるのです。同じようにキンサイを食べる時、その葉を食べない人も多いです。しかし葉の中にはカルシウムや鉄、カリウム、ビタミンA、Cなどが含まれており、葉と一緒に食べたほうがいいといえます。
ピーマンも生で食べたほうがいいとされます。ピーマンにはビタミンCが多く含まれています。1000gのピーマンにはビタミンCが70潤オ120mg、ビタミンAが40IU(国際単位・1IU=約0.003mg)含まれています。もし毎日ピーマン50グラムを食べれば、成人が1日に必要なビタミンCの量を満たすことができるというわけです。
野菜は栄養が豊富なだけに、薬用や健康維持に役立つといわれます。多くの種類の栄養素やアスパラギン、蛋白アミノ酸などの栄養素を含み、うっ血を取り去り、唾液の分泌を促進できるのです。
さて、ダイコンは「生でよし、火を通してもよし」の野菜です。生で食べると、辛味がありますが、火を通せば、甘みがでてきます。高い栄養、薬用の価値があります。漢方医の臨床実践によって、ダイコンは"内熱症状"を緩和し、「毒さまし」の効果があるほか、胃を強くし消化にいいなどの効果があるということです。またニンジンにはカロチンや揮発油が多く含まれており、消化によく、日常に食べるとビタミンA不足によって引き起こされる病気を予防できます。特にニンジンの生食は、小児の"鳥目"などを予防することもできるということです。
また、ハクサイには蛋白質、ビタミンA、B、C、D、脂肪、カルシウム、リン、鉄などの鉱物質が含まれており、同じく薬用価値も高く、腸の働きを良くする、便通を促進する、酔いをさますなどの効果があり、また消化にいい野菜です。白菜を汁にしてから砂糖を入れて飲むと、「消化性潰瘍出血」の治療に役立つといわれています。
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