今年の春節、大晦日から4日間連続出勤した私、普段とあんまり変らないような気がします。マスコミの仕事は休日になっても休めないことが多いですから。また、マスコミに限らず、職場で春節を過ごす人々はたくさんいます。チャイナライフ、今日は春節にも関らず働く人たちにスポットを当てます。
春節の到来に伴い、中国では、年に一度の帰省ラッシュ、「春運」が始まりました。およそ40日間続く「春運」の期間中、中国全土で28億人が大移動するといわれています。春節の前、北京の町を歩くと、荷物を持って急いで駅に向かっている人たちの姿を沢山見かけました。また、「切符を手に入れましたか」という一言も人々が会った時の挨拶になったようです。では、帰省ラッシュの時、どこに人が一番集まるのか知っていますか。もちろん駅でしょう。春節の帰省ラッシュ、多くの人は列車を利用して故郷に帰りますので、駅は一番賑やかなところとなります。そして、駅で働く駅員さんたちも一年で最も忙しい一時を迎えました。
中国中部の湖北省武漢市の武昌駅で働いている劉嵐さん、もうここで勤務してから15年が経ちました。このうち、7回の春節を職場で過ごしました。今年の春節も、劉さんは例年と同じように仕事に出かけました。
「私の仕事は受付で切符を売ること。春節になると、駅に集まる乗客は普段より多いので、いつもよりいっそう忙しくなります。ちょっと暇になったら駅構内で道案内をします」と話す劉さんでした。
実は劉さんの旦那さんも駅で働いているんです。大晦日の夜も、劉さん夫婦は共に出勤しなければならなかったので、子供を両親に預けました。これについて、劉さんは「春節の帰省ラッシュ、誰もが早く家に戻って家族と一緒に春節を過ごしたいと思うが、駅員である自分は職場を離れることはできない。家族には、申し訳ないけど、皆のためですから、特に残念だとは思わない」と話してくれました。
すごく仕事に責任を持ってます。こういう人がいるから、春節の移動もスムーズにいくのです。職場で春節を迎える劉嵐さん、大晦日の夜は恒例の新春テレビ番組も見られず、年越し料理さえゆっくり楽しむ余裕はありませんでした。でも、劉さんのような職場を守っている駅員たちのおかげで、多くの人々は帰省の途につき、家族と一緒に春節を過ごすことができました。
次は北京の「80後」のある警察官の物語です。「80後」は1980年代生まれの世代のことを指します。ちょうど20代から30までの人たちです。今回紹介する警察官は任永傑さんと言います。任さんは警察官8年目の中堅で、これまで8年間、大晦日と春節、任さんは全で職場で過ごしました。任さんはインタビューの中で、「「大晦日や春節になると、北京では爆竹を鳴らすことが出来るので、火事への警戒はいっそう厳しくなる。人々が安心して春節を過ごせるように、警察官としてはもっと仕事に集中しなければならない」と話しました。
爆竹をたくさん鳴らすので、火事には要注意ですね。でも、8年間も家族と一緒に春節を過ごしていないのは気の毒です。任さんは家族にお詫びの気持ちも伝えました。
「家族に対しては申し訳ないような気がしてならないが、仕事は仕事だから、皆の安全を守るため、警察官としては何でも犠牲にできる」と微笑んで語った任さんでした。警察官は一見して、楽しい雰囲気の春節から遠い存在なんですけど、彼らが安全を守ってくれるからこそ、私たちは安心して祝日を過ごせますね。
また、春節でも仕事を続ける人といえば、お医者さんも忘れてはなりません。次に紹介するのは黒龍江省ハルビン市のある看護婦さんです。今年の春節、ハルビンは零下30度の最低気温を記録しました。そして、今年54歳の看護婦王玉芬さんはいよいよ、定年前の最後の春節を迎えました。この春節も、王さんは例年と同じように職場で過ごしました。王さんのコメントです。
「看護婦として30年間も働きましたが、仕事のため、祝日になっても簡単に休めませんでした。職場で何回、春節を過ごしたかはもう覚えていません。でも、今年は特別、定年を迎える前の最後の春節ですから、職場で過ごすのは当たり前ですし、とっても名残惜しい気持ちです」。
それから王さんに春節の願い事を聞いてみたところ、「患者さんがみんないち早く病気が治って、退院できるように」と答えてくれました。非常に暖かい言葉でした。
駅員、警察官、看護婦さん、春節のような祝日でも、いつものように職場を守らなければならない仕事です。人々が春節を楽しく祝うために、多くの人たちは春節も休まずに働きました。彼らに感謝したいものです。(エーリン「イキイキ中国」より)
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