皆さんご存知のように新疆では広い草原、緑豊かな森林、そして輝くほど美しい湖など、スケールの大きな自然を舞台にウィグル族やカザフ族など多くの遊牧民族が暮らしています。このため、牧畜業は新疆の基幹産業として新疆の国民経済において重要な地位を占めています。今日の新疆シリーズは畢生の力を新疆の牛乳産業に捧げる牧畜専門家・陸東林さんについてお話しましょう。
陸東林さんは1938年10月に中国東部沿海地方の江蘇省南京市に生まれ、幼い頃からミツバチなど動物や昆虫に興味を持っていました。その後1956年に江蘇省農業学校を卒業してから、農業科学の研究と技術普及活動に携わり始め、多くの科学技術論文を発表しました。自らの農業知識を生かすため、1964年、陸東林さんは故郷を遠くはなれた新疆ウィグル自治区に赴き、ウルムチ市国営農場で蜂の養殖場を設立し、わずか数年のうちに養蜂業で目覚しい成功を収め、農場に大きな経済的利益をもたらしました。
この後、陸東林さんの視線は家畜飼育業の研究に移りました。調査を通じて、陸さんは新疆の豊富な牧草資源が牧畜業の発展にとても有利で、特に牛の放牧に適することに気づきました。そして、直接的な乳牛飼育の資料を得るために、陸東林さんは牛小屋で数え切れない日々を過ごし、乳牛と掛け替えのない絆を結びました。当時のことについて陸東林さんは次のように話しています。
「当時は乳牛への研究に没頭していて、仕事環境の良し悪しを全く考えていなかった。それどころか、かえって乳牛研究を楽しんでいた」
陸東林さんの指導の下でウルムチ市国営農場は優良乳牛を導入し、農場の牛乳生産量が大いに増加しました。1992年に陸東林さんは新疆乳業集団の取締り役を務め、その後新疆牛乳業協会の副理事長となりました。この30年来、陸東林さんが各新聞や雑誌で発表した科学普及文章は300あまりに達し、科学技術論文は80あまりとなりました。
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