中国パソコン最大手のレノボ・グループ(聯想集団)は19日、移動体通信に関する最新戦略の発表と合わせて、この会社で初となるスマートフォン(高機能携帯電話)「LePhone」を中国市場に投入することを明らかにしました。「LePhone」はアップル社のスマートフォン「iPhone」と同じく、タッチパネル式で、グーグルの携帯電話向け基本ソフト「アンドロイド」を搭載していることから、中国版「iPhone」と呼ばれています。
レノボ・グループの柳伝志(リュウ・デンシ)会長は「『LePhone』の研究・開発には数年前から取り掛かった。取締役会や上層部は『iPhone』と勝負する覚悟をしている」と説明しました。
柳会長によりますと、「LePhone」の最大の強みは "中国色"が強いことにあります。「LePhone」には20種類以上のアプリケーションがあらかじめインストールされていますが、その中には情報検索やゲーム、Eコマース(電子商取引)、即時通信などの各種機能のほか、ミニブログ「新浪微博」や中国語入力支援ソフト「捜狗輸入法」、インスタントメッセンジャー「QQ」、中国ネットショッピングサイト大手の「淘宝」、電子書籍サイト「盛大文学」など、中国で人気のアプリケーションが含まれています。そのため、中国の大手動画共有サイト「優酷網」で動画を見たり、中国のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)サイト「開心網」でゲームをしたりと、コンピューターを通してしか味わえなかった楽しみを携帯電話でそのまま味わうことができます。
「今後も『iPhone』と同等レベル、もしくはそれ以上を目指していく。それには提携企業の全面的なバックアップが必要だ」と語る柳会長。「LePhone」の開発には、自社の技術者だけでなく、提携企業からも1200人の技術者が参加しました。中国の電子商取引最大手「アリババ・ドット・コム」のCEO(最高経営責任者)馬雲氏や「新浪網」のCEO曹国偉氏、中国ポータルサイト大手「捜狐」のCEO張朝陽氏が会場でお祝いを述べたほか、中国検索サービス最大手「百度」のCEO李彦宏氏や「優酷」のCEO古永鏘氏などもビデオレターを寄せました。柳会長は会場でこれらCEOたちのことを"兄弟"と呼び、提携企業を、レノボに力を与えてくれる"母なる大地"にたとえました。
「LePhone」は来月から発売される予定です。価格は公表されず、それほど高くはならないことしか明らかにされませんでした。レノボのCEO楊元慶氏は「海外ブランドの製品は"中国色"に欠けており、価格設定も高い。国産ブランドにとってはまさにチャンスだ」と語りました。(翻訳:芋)
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