中国では、数種類の薬草を砂の鍋に入れて、水を加えてゆっくりと煮たものを煎じ薬と言い、病気の治療によく使われています。現在、科学者は近代的な技術を利用して、薬草の中から効果のある成分を取り出し、錠剤や注射液などを作っています。これによって、服用しやすくなったばかりではなく、治療の効果も高められました。天津はこの面で大きな成果を収めました。
1994年成立の天士力グループは現在、天津でもっとも代表性のある近代的な漢方薬企業の一つです。心臓病の治療に使われる小さい錠剤の毎年の販売額は、中国だけでも数十億元を超えています。この薬は、アメリカ食品薬品管理局の認証の得ました。グループの閻希軍総裁は「このような成果は漢方薬の近代化によるものだ」として次のように述べています。
「ここ十数年間にわたる漢方薬の近代化を通じて、漢方薬の成分を分離して、データバンクを設置したことにより多くの新薬を開発した」と述べました。
また、天津中新薬企業は中国の漢方薬近代化の先駆者の一つです。天士力グループと異なっているのは、天津同仁堂や達仁堂、隆順榕など中国の多くの老舗を集めた企業グループです。長い歴史を持ち、国内外でよく知られているこれらの老舗は驕らず、改革と開発、品質の管理、生産経営、人材の採用などに力を入れて来ました。
これについて、天津中新薬企業グループの張強副総経理は「われわれは自らの戦略がある。新しい製品の開発や新しい技術の応用などを通じて、国際市場や国内市場における競争の優位性とブランド品を形成した」と語りました。
現在、天津中新薬企業の漢方薬の種類はすでに500余りに達し、一部の製品は日本やロシア、アメリカなど20余りの国と地域で販売されています。
漢方薬は数千年にわたる中国文化遺産の一つです。長い間、その著しい臨床治療効果は中華民族の繁栄を保障しました。漢方薬を世界市場に進出させ、人類に福をもたらすため、ここ数年、中国政府は漢方薬の科学化、基準化で多くの措置を講じました。そのうち、天津は3年前に、国家漢方薬の近代化科学技術産業基地に指定され、漢方薬の近代化研究に力を入れて来ました。
現在、天津では天士力グループと中新薬企業という2つの大手製薬グループを中心とする近代的な漢方薬生産基地が形成されました。そして、薬物代謝の研究についての国家重点試験室、天津市新薬研究センター、漢方薬近代化技術工程センター、近代漢方薬品質検査センターなどが相次いで建設されました。
天津は漢方薬の近代化技術研究の面でも大きな成果を収めました。20余りの重要な技術はこれらの企業で広く応用されています。また、80種類の漢方薬の改善と品質基準に関する研究を行っています。
統計によりますと、現在天津では、すでに漢方薬と名乗る880の許可を得た製品があり、200種類の製品が海外で登録し、販売されています。漢方薬の近代化は天津ないし中国で始まったばかりです。
天津の高等学校、科学研究機関も漢方薬の近代化活動に参加し、企業の持続可能な発展に技術的な支援を提供しています。
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