アジア太平洋経済協力会議（APEC）第22回非公式首脳会議が11日、北京で開催されました。会議では『未来に向けたアジア太平洋パートナーシップを共に築く、APEC設立25周年声明』、および『北京綱領：融合、革新、相互連結のアジア太平洋を築く、第22回APEC首脳宣言』が採択されました。

　APEC設立25周年声明では「この25年間、APECは絶えず経済を発展させ、国民生活を改善し、繁栄を共同で促進し、貿易と投資の自由化や利便化、経済技術協力の実現をともに推し進めてきた。APECはアジア金融危機と国際金融危機の厳しい影響から地域を守り、また世界における経済成長の重要な原動力となる。APECはアジア太平洋地域でレベルが高く、分野がもっとも広く、影響力がもっとも大きな地域経済協力フォーラムであり、活力に富んだ繁栄・発展するアジア太平洋の大家族をともに構築している。我々は25年間APECが積み重ねてきた多くの成功経験を賞賛する。25年後の今日、APECとその参加国・地域は新たな歴史のスタートラインに立ち、かつてないチャンスとチャレンジに直面している。今日ここで成果を祝い、アジア太平洋地域のビジョンと発展方向を描く。我々はAPECの地域でもっとも重要な経済協力フォーラムとしての強固な地位の確立に尽力し、持続可能な経済成長と繁栄を促し、アジア太平洋地域の貿易・投資の自由と開放を促進する。APECの成果を基礎に、相互尊重と信頼、包容、協力、互恵という精神に従い、未来に向けたアジア太平洋パートナーシップを共に築いていく。我々は発展革新、共同成長、利益融合という開放的なアジア太平洋経済の局面を共同で形成することに取り組む方針だ」と明らかにしました。また、「今後、『APECのアジア太平洋自由貿易圏実現のための北京ロードマップ』を実施し、自由貿易圏の実現における問題の共同戦略研究を行い、現時点の地域における自由貿易計画を土台として、アジア太平洋自由貿易圏をいち早く構築する。『APECのグローバル・バリューチェーン発展と協力推進に関する戦略の青写真』を実施し、グローバル・バリューチェーンの発展と協力に有利となる良好な環境を作り上げる。また、『APECのコネクティビティに関する青写真（2015－2025）』を実施し、2025年までに参加国・地域が確立した提案と目標を実現させ、ソフト面、ハード面や人的往来におけるコネクティビティを強化し、全面的な連結とアジア太平洋を融合するビジョンを実現させる。APECの次の25年間の協力において絶えず努力し、共同の発展、繁栄、進歩というアジア太平洋の夢を実現させることを約束する」と重ねて強調しました。

　同日発表したAPEC首脳宣言では「参加国・地域の首脳が北京の雁栖湖の湖畔に集い、APEC第22回非公式首脳会議を開いた。未来に向けたアジア太平洋パートナーシップを共に築くというテーマをめぐって、『地域経済の一体化の推進』、『経済発展の促進』、『改革と成長』、『全面的なインフラ施設とコネクティビティの構築強化』などの重点的議題に分け、地域経済協力の深化、平和、安定、発展と共同繁栄の実現を討議した。未来に向けたアジア太平洋のパートナーシップをともに築き、発展革新、共同成長、利益融合の開放的な地域経済の局面を作り上げ、アジア太平洋地域の世界経済成長の原動力としての地位を強固にし、地域協力の局面を切り開き、共同繁栄を実現させていく」と表しました。（殷、林）