欧州委員会の制裁強化を受けて、ロシアは15日、より多くの措置を講じて国の利益を守るという決意を表しました。一方で、マケドニアとセルビアはロシアに対する制裁強化の参与に関心がないことを明らかにしました。ロシアが再びウクライナに人道主義に基づいて救援物資を輸送するということについて、欧州委員会はそのやりかたが"非合法的"だと非難しています。ロシアのプーチン大統領は同日、ドイツのメルケル首相と欧州委員会のバローゾ委員長とそれぞれ電話会談を開き、ウクライナ情勢について討議しました。

　ロシア国家院（下院）のナルィシュキン議長は15日、「法律面から見れば、制裁は何の意義もない。しかし、政治と経済の制裁手段として、双方ともに損失を与える」と話しました。

　マケドニアとセルビア両国の外相は15日「両国はともに欧州連合加盟の候補国であるが、ロシアに対する制裁に参与する意はない。自国の経済利益から考えれば、今の段階でロシアに対する制裁を実施することはない」と明らかにしました。

　ロシア・欧州委員会・ウクライナ3者が12日に開かれた閣僚級会合で合意した協定によりますと、EUとウクライナの連合協定に伴う両者間の自由貿易圏（FTA）の適用は１年間延期されることになり、2016年１月１日から施行されることになります。この決定について、プーチン大統領とメルケル首相は電話会談で賛成の意を表したということです。（殷、高橋敬）国際・交流へ