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 シャングリラ対話で、中日の異なる安全観はぶつかる

2014-05-27 16:18:54     cri    
 日本の安倍晋三首相はシャングリラ対話で、いわゆる「積極的平和主義」を述べようとすることに対し、アジア信頼醸成措置会議(CICA)サミットを主催したばかりの中国は「新アジア安全観」を主張しています。今年のシャングリラ対話(アジア安全保障会議)で両国、2つの理念がぶつかるに違いありません

 中国の新聞「世界新聞報」は26日、コメンテーター曹岳氏の「シャングリラ対話で、中日の異なる安全観はぶつかる」と題する論評を掲載しました。曹岳氏は文章の中で以下のように述べています。

 上海で開催されたCICAは世論に広く注目されている。中国はアジアの安全を議題とする、この国際フォーラムで初めて「新アジア安全観」を打ち出し、将来、アジアで持続可能な安全を実現するための青写真を計画した。一方、アジアで最も影響力のあるシャングリラ対話は30日に、シンガポールで開幕する。メディアの報道によると、今回、日本の安倍首相は基調演説の中で、「積極的平和主義」をセールスし、日本の集団自衛権行使の必要性を吹張しようとしている。安倍首相の「積極的平和主義」と、中国の「新アジア安全観」がシャングリラ対話で出会うことは予想できるものだ。

 シャングリラ対話では、1人の元首に基調演説をしてもらう慣例だが、報道によると、今年は組織側の要請に先立ち、安倍首相が自ら会合への参加と演説を求めた。また、日本のメディアは早くも安倍首相の演説の基本的内容を明らかにした。日本メディアによると、安倍首相は演説で、安保政策の「安倍主義」を打ち出し、中国の海洋活動をけん制するため「日米が東南アジア諸国の安全保障体制を支援する」との態度を表明するということである。また、安倍首相は「中国」とはっきり言わずに、「法治」と「自由」の重要性を強調し、空と海の「国際公共財産」を維持するため、積極的な努力を払いたいとする日本の立場を示すつもりである。

 分析筋は、「安倍首相の演説内容は、基本的に彼の『積極的平和主義』で、集団自衛権行使容認のため、理由を求めているものだ。安倍首相の演説内容が事前に漏れるのは、各方面の反応を伺うためだ」としている。

 安倍首相の演説内容からみて、東南アジア諸国を説得の対象にする目的性は強い。中国と韓国の反対に鑑み、日本の集団自衛権行使容認にとって、東南アジア諸国を説得の対象にするのは必要なものだ。

 安倍首相が自らシャングリラ対話への参加を求めるのは、よりよい宣伝効果を得ようとするほか、中国がCICAサミットを成功裏に主催したことにより、刺激を受けた可能性も高い。CICAサミットで、中国は主催国としてだけでなく、国家主席が自ら『新アジア安全観』の理念を打ち出し、世論の注目を集めた。一方、日本はただのオブザーバーだった。日本はCICAで非主流化されたことに不満を感じ、中国が再び今回の会合でリーダーの役割を果たし、日本側と正反対の安全保障の理念を打ち出すことを見たくない。そのようなことから、CICAサミット期間中、日本のメディアが『中露が同盟を結び、アメリカに対抗する』などを重点に報道し、中国が提案した安全保障の主張についても『中国はアメリカの影響を排除して、自分が主導するアジア安全保障秩序を構築しようとしている』と解説している。CICAで重視されなかったと感じた日本は局面を取り戻そうとしているだろう。

 安倍首相の「積極的平和主義」は、軍事同盟という冷戦の味がする、古い安全モデルに基づいて展開されるものだ。これは、中国が打ち出した「新アジア安全観」で提唱されている「平等、相互信頼、相互協力」という理念とは全く異なるものだ。

 中国の「新アジア安全観」には、共同安全、総合安全、協力安全、持続可能な安全が含まれている。一方、軍事同盟を基礎とする安全観は、対立と衝突を強調し、一部の国の安全しか保障できないものだ。この種の安全観は、永遠に「敵」に対するものであり、続けることは不可能なものだ。

 まもなく開催されるシャングリラ対話で、中国と日本の全く異なる安全観はぶつかるに違いない。日本側は安倍首相が自ら参加し、一方、中国側は、豊富な外交経験を持ち、外務次官を務めたことのある傅瑩全人代外事委員会主任委員を派遣することを早くも決めた。(玉華、山下)

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