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 習近平国家主席、オランダ紙で署名入り文章を発表

2014-03-25 15:14:26     cri    
 オランダを公式訪問し、第3回核セキュリティサミットに出席するにあたって、中国の習近平国家主席はオランダ紙「NRC Handelsblad」で、「欧州の扉を開け、手を携えて共栄を創出」と題する署名入り文章を発表しました。文章は以下のとおりです。

欧州の扉を開け、手を携えて共栄を創出

――オランダ紙「NRC Handelsblad」に発表された署名入り文章

中華人民共和国主席 習近平

 3月22日に私はオランダ入りし、中華人民共和国主席に選出されて以来欧州に対する初の公式訪問を開始した。今回は欧州諸国、EU本部、国連機構等を歴訪することになる。

 欧州は多極化した世界における重要な一極であり、中国にとっては包括的な戦略パートナーである。中国は一貫して戦略的な角度で中欧関係に対処し、欧州を中国外交の主要な方向としてきた。私の今回の欧州歴訪の目的も、欧州のパートナーと信頼関係を増進し、協力を深め、良き伝統を受け継ぎ、将来を切り開き、中欧関係の水準を全面的に引き上げていくことにある。オランダは欧州の重要な門戸として、今回歴訪の第1目的地となった。ここで私は中国国民を代表し、欧州各国の国民に、真摯な挨拶と祝福を送りたい。

 今回の欧州歴訪は平和のためのものである。中国には、「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」という古い言葉がある。今の世界は発展を必要とし、発展は平和を必要としている。中国国民は各国の国民と同じように、自らの発展のために平和な国際環境を要すると共に、自らの発展を通じて、世界平和を擁護、促進していく必要がある。

 オランダのハーグで開かれる核セキュリテサミットはまさに核セキュリティプロセスのビジョン設計という歴史的使命を背負っている。核物質と各施設の安全確保及び核テロ脅威の対策は、各国の国家安全と社会安定だけではなく、人類の持続可能な開発にも関わっている。今回のサミットでは各国及び関係国際組織の指導者とともに、経験と心得を分かち合い、国際的核セキュリティの推進をめぐり、突っ込んだ討議をし、そのプロセスについて合理的な計画を定め、人類の平和に積極的に貢献することを期待している。

 今回の欧州歴訪は協力を推進するためのものである。中欧経済貿易関係は世界で最大規模を誇る最も活力のある経済貿易関係の一つである。EUは中国にとって最大の貿易パートナーであり、中国はEUにとって2番目の貿易パートナーである。双方は互いにとって最も重要な市場で、協力のポテンシャルは大きく、見通しは明るい。最大の発展途上国としての中国と、最大の先進国共同体としてのEUとの協力は、はるかに二国間の範疇を超え、グローバル的な意義を持っている。双方の協力を拡大することは、それぞれの発展だけでなく、世界の平和・安定・繁栄にも有利となる。

 訪問期間中、私は関係の国々及びEUの指導者と、新しい情勢の下で中欧の全面的な戦略的パートナーシップをいかに強化し、実務的協力をいかに拡大していくかについて、踏み込んだ意見交換を行い、双方間の発展戦略計画における接触点を探り出し、中欧関係の一層の発展を推し進めることによって、世界経済の力強く、持続的かつバランスのとれた成長をともに促していく。

 今回の欧州歴訪は交流及び互いの経験を参考するためのものである。中国は現在、改革の全面的深化を推し進め、経済と社会の持続的かつ健全な発展を推進し、国民の生活水準と質の向上を高めている。一方、EUは債務危機対策や欧州一体化プロセス推進の面で豊かな経験を積み重ねてきた。我々はEUと交流し、互いに学びあい、有るものと無いものを互いに融通し合い、それぞれの改革と発展を成功させていきたい。同時に、EU諸国との意思疎通と協調を緊密にし、より規則の整った、より透明・公正・合理的・効果的な国際的管理体制の整備にともに取り組むよう期待している。

 今回の欧州歴訪は文明と進歩をともに促すためのものである。人的交流と文化交流は平和と発展を促す積極的な要素であり、経済成長を促す重要な推進力でもある。中国と欧州は東洋文明と西洋文明の代表として、人類の進歩に多大な貢献をしてきた。また、中国と欧州の人口と国内総生産(GDP)は、それぞれ世界の4分の1と3分の1を占めている。人的・文化交流を拡大することは、相互理解を増進し、社会の繁栄を促すことに極めて重要な意義がある。私は欧州の指導者と、双方の人的・文化交流の促進について意見を交わし、民間の友好交流の拡大に取り組み、東洋文明と西洋文明の相互学習を促し、人類文明の進歩を推進していくつもりである。

 オランダは欧州における中国の重要な協力パートナーである。両国間には鉄道、貨物船、航空機が直通し、全面的な相互接続の面で独特な優位性を持っている。中国とオランダの協力は、広範囲、大規模、強い内的原動力、実務的、高効率などの特徴を持ち、中欧協力の縮図と模範である。オランダは11年連続で、EUにおける中国の2番目の貿易パートナーとなり、中国への直接的投資国でEUの3番目の国である。またオランダにとって中国は、EUを除く最大の貿易パートナーと2番目の投資国となっている。双方の農業や水利、石油化学、物流など各分野における協力は中欧協力の先端を歩んでいる。オランダは対中国協力の面において最も開放的な姿勢を示した欧州諸国の一つである。双方はいずれも自由貿易を支持し、開放的で、透明・公平かつ秩序ある市場と競争環境の確立に取り組んでいる。

 私の今回の訪問は中国の国家元首による初のオランダ訪問であり、両国関係が新たな発展段階に入ったことを意味する。訪問期間中、オランダの首脳と協力について幅広く協議するとともに、各界の有識者に多数接触し、両国関係の今後の発展をともにプランニングし、実務的協力の中身を充実させ、両国関係を新たなレベルまで引き上げる。同時に開放的で実務的な全面的な協力パートナー関係の確立に合意した。双方は共同声明を発表し、エネルギーや農業、金融、投資、文化などの分野における複数の協力文書に調印した。

 現在、中国は「2つの百年」という目標(一つは中国共産党設立100周年、すなわち、2020年までにいくらかゆとりのある社会の全面的な実現。一つは、新中国成立100周年、すなわち今世紀半ばまでに中華民族の偉大な復興という夢の実現)の実現に向けて進み、EUも「欧州2020」戦略の推進を急いでいる。国家をより豊かにし、社会の公平と正義を促し、国民の生活の質の向上を図ることは、中国国民がたゆまず追い求める夢であり、欧州各国国民の共通した願いでもある。我々は欧州各国とともに、互恵協力を促し、発展のチャンスを分かち合い、ともに繁栄を創出していきたい。

 冬が過ぎ、春が訪れ、万物が生まれ変わり、時は永遠に止まることはない。北京とアムステルダムは約8000キロ離れているが、いくら空間的距離が大きくても、中国と欧州が互いに近づき、協力を強めるテンポは阻むことができず、民衆が互いに魅力を感じあい、友情を増進する情熱に影響を与えることはできないだろう。

 私は欧州歴訪に大きな期待を抱いている。2014年は、必ずや生命力と活力に満ちた中欧関係の新しい時代が始まるものと確信している。

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