スウェーデン駐在の陳育明大使はこのほど、スウェーデン外国記者協会のレセプションで、日本の安倍晋三首相が歴史の流れに逆らい、平和主義から遠ざかっていることを非難しました。
陳大使は靖国神社が普通の神社と違い、日本軍国主義が侵略戦争を発動したり、植民地統治をした時の象徴であり、第二次世界大戦のA級戦犯が合祀されていることなどを説明した上で、「中国を侵略する日本軍は数え切れないほどの中国人を殺害しただけでなく、中華民族の歴史的財産をも奪った。また、太平洋戦争によってアジア太平洋諸国には多大な死傷者と経済損失があった。しかし、日本は各国国民の反対を無視し、靖国神社にA級戦犯を合祀し、軍国主義の歴史観を宣伝している」と指摘しました。
陳大使は「安倍首相は今回就任して以来、歴史問題において虚偽の言動で人を惑わし、第二次世界大戦中の日本の侵略行為を根本的に否定した。また、領土問題を挑発し、平和憲法の修正を主要目標にして、軍事大国の『栄光』を取り戻そうとしている。日本軍国主義の侵略と植民地統治の歴史を美化し、国際社会の正義の審判を覆し、第二次世界大戦の勝利成果と戦後構築した国際秩序を挑発する、このような行動は人類の基本的な倫理と人間性の最低ラインに挑戦している」と述べました。
また、「歴史を正視し、反省して、実際の行動で国際社会の信頼を得てこそ、日本とアジア太平洋諸国との関係発展が可能になる。日本は中国の隣国である。われわれは日本の国民と正常な善隣友好関係を発展させていきたい。しかし、安倍首相は歴史的な責任を認めず、靖国神社を参拝した。これは、中日関係や韓日関係の発展に大きな政治的障害をもたらすだけでなく、アジア太平洋地域の平和と安定に深刻な影響を与えた」と語りました。
更に「安倍首相の靖国神社参拝は個人の問題ではなく、日本の指導者が国連憲章の主旨と原則を守り、平和発展の道を歩むかどうかに関わる根本的な問題である。今日、平和、発展と協力が歴史の流れであるにも関わらず、安倍首相はその流れに逆らい、平和主義から遠ざかっている。軍国主義とファシズムの侵略の歴史を美化する言動は、ファシズム侵略を受けた国々が受け入れらないものだ。平和活動に取組んでいるスウェーデン国民も認められないものだと信じている」と強調しました。(Katsu、高橋)
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