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 村山富市元首相:日本の政治家は歴史を学ぶ必要がある

2013-09-02 12:35:20     cri    
 私は若い頃からずっと「日本はアジアの一員として、地勢学的にも歴史的にもアジア各国と切っても切れない関係にある。アジア各国と信頼できる堅固な基礎を築かなければならない」と考えてきた。私にとってこれは人生の信条でもある。(人民日報掲載)

 私は首相に選出された後、まず韓国や中国などアジアの国々を訪問し、第2次大戦中の日本による植民地支配と侵略がアジア隣国にもたらしたぬぐい去ることのできない傷の痛みを身をもって感じた。私の首相任期はちょうど第2次大戦終結50周年という歴史の節目にあたり、日本は先の戦争に対する厳しい反省をするとともに、平和と民主主義、国際協調という今後歩む発展の方向を世界に表明する必要があった。まさにこうした背景の下、村山談話は発表された。

 私が村山談話を発表したのは、日本は今後アジアおよび世界の各国との平和共存を望むのなら、過去の歴史について徹底的に清算する必要があるからだ。村山談話によって中韓などアジア各国は日本が歴史問題について一応けじめをつけたとして、理解を持って、受け入れてきたと思う。従って、その後の内閣はすべて村山談話を継承すると明言してきた。第一次安倍内閣も継承すると明言した。第二次安倍内閣で安倍首相は「村山談話をすべて継承すると言ったものでなない」と言い、「侵略には国際的定義はない」と説明、談話見直しを表明した。何処をどう見直すのか明らかでないが、若し侵略を否定することになれば、これまで歴代首相の発言は何だったのかと関係諸国で大きな不信を招くことになるのではないのか。日本は現在圧倒的多数は過去の戦争を知らない層であり、戦後の教育の中で、近現代の歴史教育は余り行われていない。過去の歴史を正しく学ぶことは近隣諸国との友好関係はもとより、これからの日本にとっても大事なことである。日本政治の右傾化は大変憂慮されている。日本の政治家は日本の近現代史、特に日本がかつてアジア隣国に対して植民地支配と侵略を行なった歴史をもっと学ぶ必要がある。そうしてのみ同じ過ちを避けることができる。

 日本はポツダム宣言、カイロ宣言および東京裁判の判決を受け入れることで、初めて国際社会に復帰できた。従って、A級戦犯が合祀されている靖国神社に総理や閣僚が参拝することは受け入れた国際条約を否定することになる。靖国神社参拝はすべきではないと思う。最近憲法改正問題が大きな課題となってきたが、基本的人権の尊重と平和と民主主義を基調とした現憲法改正を絶対に許してはならないと思う。広島には「過ちは繰返しません」と書かれた石碑がある。これは広島県民だけの誓いではなく、全ての日本国民の誓いであるべきである。平和国家となることは日本国憲法の指し示す方向である。

 「人民網日本語版」より

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