国際通貨基金（IMF）のラガルド専務理事は23日、「リーマンショック以降、主要国の中央銀行が講じた非伝統的な金融政策は、世界経済の崩壊を免れるという意味で重要な役割を発揮した。経済が脆弱な経済体にとって、刺激策を縮小させる好機ではない」と指摘しました。

　ラガルド専務理事が23日、米ワイオミング州で開催された米連邦準備制度理事会（FRB）の年次シンポジウムで発言し、「主要国の中央銀行が非伝統的金融政策からの出口を急ぐことを提唱しない。特に、欧州と日本にとっては時期尚早だ」と述べると同時に、「持続的な経済復興とインフレ圧力の拡大により、伝統的及び非伝統的な金融刺激策はいつか終わるに違いない。出口戦略のテンポは経済回復の度合いにより決められるものである。各国の政策当局者は経済成長に注目する一方で、金融市場の安定にも関心を寄せるべきだ」と指摘しました。（ZHL、山下） 国際・交流へ