米韓両国による合同軍事演習「フォール・イーグル」が4月30日に終了しました。朝鮮はこれまで今回の演習と3月に行われた「キー・リゾルブ」を挑発と侵略戦争のための動員とみて反発してきましたが、国際社会は演習の終了と共に朝鮮半島の情勢は緩和する可能性があるとみています。
一部の世論は「朝鮮半島情勢がこれから緩和していくという考えは現在の半島情勢に密接にかかわっている」と指摘した上で、「アメリカと韓国は例年と同様に「防衛」を演習の目的だと発表し、事前に朝鮮側に通報していた。しかし敏感な時期だったため朝鮮からさらに強い反発を受けた」としています。
演習期間中、米国はおよそ1万人の兵士を派遣したほか、戦略爆撃機B―52とステルス戦略爆撃機B―2のほか、ステルス戦闘機F―22(ラプター)などの核攻撃能力を備えた戦闘機を投入しました。
一方、朝鮮は米韓演習に対し強烈な反発を示したと同時に「合同演習をやめ、全ての核攻撃能力を備えた兵器を引き揚げることを前提とし、両国との対話を考慮できる可能性がある」と表明しました。
以上の2点から見て、朝鮮半島情勢は緩和に向かう時期にきていると言えます。しかし実際には同地域情勢はいまだ先が見えない状態となっています。
米韓による軍事演習は終了しましたが、これまでの報道によりますと、米韓は今後対潜水艦訓練を追加で行う可能性があり、原子力潜水艦は韓国に滞在する時間を延長しています。一方、韓国軍当局の観測によりますと、朝鮮が東岸地域に配備した多数のミサイルとミサイル発射装置は依然として待機状態にあります。
なお、南北経済協力の成果と見られる開城(ケソン)工業団地の操業停止も韓国と朝鮮の両国関係発展を測る重要な要素となっています。韓国の世論は「前政権期間は、南北関係が最も悪い時期と批判されたが、工業団地の操業は絶えず維持してきた。しかし圧力と対話を共に掲げた朴槿恵(パク・クネ)政権の下で、工業団地の操業がすべて停止したことで、双方の見通しは不確実なものとなった」としています。
韓国にとって、開城工業団地の操業再開は、「半島信頼プロセスの前進」という政治面と「およそ100社の韓国企業の生存の基本」といった経済面の2方向から求められています。
韓国統一省は30日に「韓国側企業関係者全員を撤収したが、朝鮮側に出した対話提議は依然として有効だ」と発表しました。なおこの提議に対し朝鮮側からの回答は出ていません。(万、吉野)国際・交流へ
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