第5回BRICS(ブリックス)首脳会合が27日南アフリカのダーバンで開かれました。会議でBRICS5カ国は、『BRICS多角的持続可能発展協力・合同融資協定』、『BRICSアフリカ多角的インフラ施設合同融資協定』、『BRICS商工理事会設立宣言』など、一連の文書に調印し、BRICS開発銀行とBRICS外貨準備共同積立基金の設立で合意しました。

　今回初めてアフリカで行われたBRICS首脳会合には、中国の習近平国家主席、南アフリカのズマ大統領、ブラジルのルセフ大統領、ロシアのプーチン大統領、インドのシン首相が一堂に会し、「BRICSとアフリカ：発展、一体化と工業化のパートナーシップに力を尽くす」というテーマをめぐって意見や主張を交換しました。中国の習近平国家主席は席上、『手を携えて協力し、共に発展する』と題する基調演説を行いましたが、その中で習主席は、「中国には、『平和を志す人にとって、山や海は隔たりにならない』という古い言葉がある。世界の4つの州から来た5つの国は、パートナーシップの構築や共同発展の壮大な目標を実現するために集まり、国際関係の民主化を推進し、人類の平和と発展という崇高な事業を共に推し進めている。平和、発展、協力、互恵を図ることは、われわれの共通の責任だ」と述べました。

　今回の首脳会合のテーマは、「BRICSとアフリカ：発展、一体化と工業化のパートナーシップに力を尽くす」というものです。これについて、習主席は、「BRICS諸国はグローバルなパートナーシップの構築に力を入れ、共通の繁栄を促進していく」と述べた上で、「発展、一体化と工業化のパートナーシップに力を尽くすことが今回の会合のテーマであり、BRICS諸国の発展目標、BRICS諸国とアフリカ協力の主な方向でもある。われわれはいち早くパートナーシップを確立し、経済貿易、金融、インフラ建設、人的往来などの分野で協力を拡大し、一体化した大市場、多レベルでの大流通、陸海空の大融合、文化の大交流という目標を目指して努力していきたい」と述べました。

　今回は初めてアフリカで行われた首脳会合なので、アフリカの話題が大きな注目を集めています。これについて、習主席は、「われわれはアフリカの力強い成長を共に支援すると同時に、一体化の加速や工業化の実現に努力し、アフリカが世界経済の新しい注目点になることを促進していく」と述べました。

　習主席はまた、BRICS諸国の政治的相互信頼の増強や、民間の友好促進、工業化、情報化、都市化、農業近代化プロセスの推進を呼びかけ、国連やG20、国際経済金融機関などの枠組み内における協調と協力を強調しました。

　中国の今後の発展について習主席は、「中国は引き続き発展を第一の任務とし、経済、政治、文化、社会、エコ文明の建設を全面的に推し進めていく」と述べた上で、「中国の発展は開放の発展であり、協力の発展だ」と強調しました。