マニラの日刊紙『フィリピン・デイリー・インクワイアラー』の報道によりますと、フィリピン外務省は3月25日に、中国がフィリピンから提起された仲裁に応じることを拒否したため、国際海洋法裁判所の柳井俊二所長は先週、ポーランド籍のStanislaw Pawlak裁判官に中国を代表して当該争議に関する法廷に出席することを決めました。同時に、ドイツ籍の裁判官で、国際海洋法裁判所のRudigerWolfrum前所長が仲裁法廷のメンバーに任命されました。同氏はまたフィリピンが1月22日に国際海洋法裁判所に仲裁声明を提出した際指定した裁判官でもあります。
フィリピン外務省の報道官は25日の記者会見で、「フィリピンからの書面申請を受け取ってから、国際海洋法裁判所は国別裁判官団の残り3議席をノミネートする」と語っています。報道によりますと、もし異議がなければ、国別裁判官団の残り3席は当事国のフィリピンと中国以外の国から選出されるということです。
『国連海洋法条約』によると、常設仲裁裁判所が5人構成の国別裁判官団を一旦結成させれば、国際海洋法裁判所はまもなく双方の主張を聴取する段階に入り、国際条約に照らしてどちらの主張がより合理的なのかの判断することになっています。
フィリピン駐在の日本大使はこのほどフィリピンのメディアに対し、「フィリピンがいま求めている解決法は完全に理解することができる」と語り、日本は今後も事件の成り行きを注視していくと語っています。
なお、柳井俊二氏は国際海洋法裁判所所長に就任した初めての日本人として、2011年10月から現職についており、任期は3年です。柳井氏の所長就任は中国、韓国など日本と海洋領土の領有権争いがある国の懸念を招きました。(Yan、Lin)国際・交流へ
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