中国の楊潔チ外相は31日、中国を訪れた国連・アラブ連盟シリア問題共同特別代表のブラヒミ氏と会談し、シリア問題の政治的解決を推進する4項目の提案をしました。

　楊外相は、「中国政府は一貫して、シリア問題の平和、公正、適切な解決を目指して努力しており、政治ルートによる問題解決が唯一の方法だと考えている。シリアの将来はシリア国民が自主的に決めるべきだ。シリアの主権、独立、統一、領土保全を尊重、擁護しなくてはならない」と述べた上で、シリア問題解決に関して中国が提案した4項目を説明しました。

　一、 シリアの関係各方面は、停戦と暴力停止に全力を挙げ、ブラヒミ特別代表の斡旋活動に協力すること。

　二、 関係各方面は一日も早くそれぞれの全権代表を派遣し、ブラヒミ特別代表と国際社会の協力の下で、政治権力移行のロードマップを制定すること。

　三、 国際社会はより強い緊張感と責任感を持ち、全力を挙げてブラヒミ特別代表の斡旋活動に協力すること。

　四、 関係各方面は確実かつ効果的な行動で、シリアの人道的な危機を緩和すること。国際社会は人道主義的援助に力を入れると同時に、人道主義問題の政治化と人道主義援助の軍事化を避けること。（朱丹陽　大野）