中国全国人民代表大会常務委員会の呉邦国委員長はトルコ現地時間の28日、イスタンブールで「中国とトルコの双方が共に努力し、トルコで開催される『2012中国文化年』などの様々なイベントを通じて、相互理解を深め、観光旅行協力の規模を拡大させ、双方の経済貿易協力を促し、発展の中で双方の貿易アンバランス問題などを解決し、実務協力のレベルを押し上げていきたい」と述べました。

　呉邦国委員長は当日、ヨーロッパ4カ国の訪問を終え、チャーター便でイスタンブールに到着し、ムトゥル知事と会見しました。呉邦国委員長は「中国は先日のエルドアン首相の中国訪問を高く評価している。中国はトルコと共に、両国指導者が戦略協力の強化で一致した重要な共通認識を着実に実施し、中国とトルコの関係が新たなステップに推し進められるよう期待している」と述べました。

　呉邦国委員長は、「中国とトルコ両国の地方間協力は積極的で、成果に富み、中国とトルコの関係に大きな役割を果たしている。イスタンブールはトルコの工業や運輸、貿易、文化、金融の中心として、トルコの中でも積極的に中国関係を重視している都市のひとつである。イスタンブールは地理的な優勢があり、豊富な観光資源があり、経済発展も良好である。それを充分に生かし、中国の地方都市との友好交流強化を更に図り、共に署名した協定を着実に実施し、鉄道、橋、工場などのインフラ施設建設のプロジェクトを強化させ、原子力エネルギー、航空などのハイテク分野での協力を大きく切り開き、新たな協力プロジェクトを増やしたい」と述べました。

　ムトゥル知事は、「中国は世界で大きな影響力がある国で、トルコは中国経済からもたらされる利益を歓迎する。トルコは今後10年の発展計画を実施しており、中国企業がトルコの鉄道、港、エネルギーなどでのインフラ施設の建設に参加することを歓迎する。また、更に多くの中国人観光客がトルコに来ることを歓迎する。呉邦国委員長の今回の訪問が両国関係の全面的発展を更に推し進めるものと信じている」と述べました。（劉叡、小野）