国際エネルギー機関（IEA）のファン・デル・フーフェン事務局長は29日、世界の石油市場の逼迫と原油価格高を懸念して声明を発表し、「国際エネルギー機関は市場動向に注目し、加盟各国の行動を協調する」とし、「条件が整えば、行動する用意がある」と明らかにしました。

　これは、パリで開催されていた国際エネルギー機関の専門家会議が閉幕した際に、フーフェン事務局長が発表したものです。これについて業界は、「国際エネルギー機関の石油戦略備蓄の放出はしばらくないことを意味するものの、同時に石油戦略備蓄の放出を通じて市場に対応する可能性をうかがわせている」と見ています。

　今年1月以降、国際原油価格は大幅に値上がりし、回復の兆しを見せて来たばかりの世界経済を脅かしています。アメリカとイギリスはこのほど、国際エネルギー機関に石油戦略備蓄の放出を要求し、フランスも支持しています。また、韓国と日本も要請に参加する可能性があるとしています。（劉叡、中原）国際・交流へ