パキスタン政府は29日、アフガニスタンの前途について来週開かれるボン会議をボイコットすると発表し、パキスタン軍事検問所に対するNATO（北大西洋条約機構）の爆撃に抗議しています。

　パキスタン政府はこの日声明を発表し、「パキスタンはボン会議が成功裏に行われることを希望する。しかし、現在の情勢に鑑み、パキスタンは会議をボイコットする事を決めた。パキスタンは、26日にNATOの 武装ヘリコプターがパキスタン軍事検問所を爆撃し、パキスタンの兵士24人を死亡させたことを非難する。そして、この爆撃はパキスタンの主権をも侵害した」と述べています。

　29日アメリカは、ボン会議を欠席しないようパキスタンを説得しました。アメリカ国務省のマーク報道官はこの日の記者会見で、「ボン会議は、いかに、より安全で、繁栄するアフガニスタンを建設するかについて討議する。このため、この会議に出席することはパキスタンの利益に合致する」と述べました。

　12月5日にドイツのボンでアフガニスタン問題についての国際会議が開かれます。この会議では、米軍撤退後のアフガニスタンの情勢。および、タリバン勢力と交渉する可能性について重点的に討議されます。そして、パキスタン外相はすでにこの会議に出席することを決定していました。（董燕華、小野）国際・交流へ