繁星戯劇村の入り口
繁星戯劇村・園内の様子
10月22日と23日の両日、北京市宣武門にある繁星戯劇村・弐劇場で、「藤間万恵・北京日本舞踊の会」の公演が行われました。今回の公演は北京日本舞踊の会組織委員会が主催し、駐中国日本大使館と北京日本人会が後援したものです。
日本舞踊は、能や歌舞伎と同じで、日本を代表する舞台芸術の1つです。17世紀初頭の日本が江戸時代を迎えた頃、歌舞伎が始まり、特に町人のあいだで親しまれました。その後、観客をさらに満足させるため、歌舞伎の中から舞踏だけが分かれ、歌舞伎舞踊というものが形作られました。これが日本舞踊の前身です。この後、400年余りの発展を経て、日本舞踊は歌舞伎舞踊の体系から離れ、1つの独立した芸術として確立されました。そして、その伝統は現在まで伝わってきています。
公演のポスター
今回の主催者側であり出演者でもある藤間万恵さんは、2010年9月から2011年7月にかけて、日本の文化庁から中国に派遣されました。藤間さんは、「私はここ10年余り毎年のように秋に日本で舞踊会を開催してきた。それが、今年は何と海外で、しかも中国の北京で舞踊会を開催できるとは思わなかった。昨年から文化庁の文化交流使として中国の各地で、主に大学を中心に日本の伝統芸能である舞踊の普及活動を行い、その魅力をもっともっと中国の皆さんに知ってもらえるよう努めてきた」と挨拶しました。
そして、今回、藤間さんは中国人学生を含む中日両国の門弟を率いて、日本舞踊の数ある演目の中から群舞、創作舞踊、歌舞伎舞踊、能取り物といった5つの作品を公演しました。この公演は第1部の「さくらさくら」、「国入奴」、「英執着獅子」、「曙光」と第2部の「新・船弁慶」からの2部構成となっています。その中で最も注目されているのは藤間さんが演じる「曙光」です。今年の3月に日本は大地震で多くの人命や財産が失われ、人々の心に深く癒しがたい傷を残しました。その傷と向きあい、再生するための一筋の光明を探すという想いで、藤間さんが創作した作品です。(取材:馬ゲツ・オウギ)
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